運動で認知症予防
2016/03/12
中年期の運動能力の低さと、年を取ってからの脳の萎縮には関係があるそうです。
米ボストン大学などの研究チームが調査研究した者を神経学会誌のオンライン版に
発表されました。
高齢になると、脳が萎縮して認知機能が低下し認知症になるのを、運動することに
よって食い止めることができるというのはうれしい情報ですね。
調査は40代の被験者1500名の運動能力をランニングマシーンを使って計測し、
20年後に再びテストしたところ、運動能力の低い人には、脳の萎縮が認められたそ
うです。
簡単にいうと、運動することによって、血液循環が良い状態に保たれて、脳の萎縮も
免れるということですね。
今は空前のランニングブームですが、走ることによって将来の脳萎縮・認知症予防
につながるとすれば、さらにモチベーションが上がります。
累積疲労というのがあって、放置しておくと身体の疲れが心にまで波及してパニッ
ク障害や鬱病にもなりかねない怖い病気があります。
疲労が蓄積されると、細胞に栄養を送っている毛細血管やリンパ管がつまりりやすく
なり、細胞を修復する成長ホルモンの分泌も悪くなって、死んだままの細胞が身体に
たまって、だるさが取れなくなってきます。
全身の毛犀血管の流れが悪くなると、消化器の働きも低下して、十分に食物から栄養
も取れなくなって、だるさは強くなるという悪循環に陥ります。
脳内でも、毛細血管が徐々につまってくると、理性や意欲などの精神活動も低下し、
無気力そして鬱状態になります。
結局は、血流が一番大事だというお話です。
人の身体には、60兆個の細胞がありますが、この細胞一つ一つに栄養と酸素を供給
しているのが毛細血管です。そして毛細血管をコントロールしているのが自律神経で
す。
自律神経のバランスがとれている状態であれば、細胞一つ一つに血液が運ばれて、身
体は健康で精神状態も良好に保たれる訳です。
東洋医学では、気・血・水の巡りを最も大事なことだと考えています。
現代医学的に解釈すれば、気は自律神経機能やホルモンの働きを、血は文字通り血液
を、水っはリンパ液や汗などを指している概念です。
この気・血・水はお互いに関係しながら全身を巡っています。
中でも気は”病は気から”といわれるように、気がスムーズに身体を巡ることで、血
と水も全身くまなく巡ることができます。
現代医学で最近いわれていることが、東洋医学でもその本質を突いているところが興
味深く感じます。