東洋はり医学会なみはや支部会 2月
2016/03/02
2月28日は、東洋はり医学会なみはや支部の例会でした。
◎午前
1 臨床雑話
●書籍紹介 「アゴをゆるめると健康になる!」 佐藤 青児 著 奥田
ストレスを抱えている方のほとんどが顎や耳の周囲が緊張しています。鍼灸治療でも
この部分の緊張を取ることで全身状態が良くなり精神的にもリラックスできます。
著者は歯科医師で、顎関節の緊張を取ることの大切さをわかりやすく具体的な方法と
知美語っています。
間質リンパを整えると言う観点も鍼灸に通じる所があり、興味深いです。
●使い捨て懐炉の灸としての応用 奥田
安全で簡便な灸として使い捨て懐炉を熱原として応用する方法を紹介しました。
筋肉の緊張状態を把握して、熱を与える時間を加減することで灸としての治療効果を
出すことができます。
美容鍼灸の方法としても有効です。
●経絡治療習得の心構え 坂本
例会は年に11回しかありません。例会以外の時にも常に経絡治療習得に気持ちを向
けて修練することが必要です。
継続は力なりですね。
2 経絡治療基礎講義 治療法則 奥田
テキストの「わかりやすい経絡治療」も18章まできました。今回は経絡治療の要中
の要である難経69難の解説でした。
理論はきわめてシンプルです。この項をしっかり理解して活用できるようにしましょ
う。
3 実践講座 肩関節周囲炎 奥田
以前に比べると、肩関節周囲炎を主訴として来院される方は少なくなりました。時代
の変遷を感じます。
しかしながら頚腕症候群なども含め頚や肩の構造や経絡の流れを把握することは大事
なことです。
◎午後
1 症例紹介 アトピー性皮膚炎 坂本
40代女性の重症のアトピー性皮膚炎を、一年ほどの継続治療によって、かなり良い状
態にまで改善させた症例を紹介していただきました。
身体の調子をまずは良くしてゆき、自己治癒力を向上させて、辛い皮膚症状を軽減さ
せた症例です。
経絡治療の真価を示されているすばらしい発表でした。
2 実技 坂本・奥田
どのようなことにも通じることですが、鍼灸を行う時に必要なのが、良い姿勢をとっ
て、身体の緊張を緩め脱力し、術者自身がリラックスすることです。
今回は基本刺鍼の前に、そのような身体作りのためのエクササイズをやってみました
。
ヨーガ、気功、合気道そしてストレッチなどから選んだ動作を組み合わせることによ
って鍼灸師としての身体作りができると考えています。
次回のなみはや支部会は3月27日・代4日曜です。