HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)特性
2018/07/09
記録的大雨から一変、梅雨明けの夏らしい天気になりました。セミの声も聞こえ始めましたね。
今般の集中豪雨によって甚大が発生していること、被害を受けられました皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
どんよりとした天気が続いたり、痛ましいニュースが連日放送されたりすると、気分が沈みやすくなる方は少なくありません。感受性が強い人は特に落ち込みがちです。
今回は自律神経失調症とも関連のある、HSPについて書いてみたいと思います。
HSP(Highly sensitive person:ハイリー・センシティブ・パーソン)とは、「生まれつき繊細で感受性が強すぎる気質の人」のこと。
ハイリー・センシティブ・パーソン(英: Highly sensitive person, HSP)とは、生得的な特性として、高度な感覚処理感受性(あるいは、カール・ユングの造語で言えば生得的感受性)を持つ人のこと。共通して見られる特徴として、大きな音、眩しい光・蛍光灯、強い匂いのような刺激に対して敏感であることが挙げられる。HSPはしばしば、豊かで複雑な内的生活を送っているという自覚をもっている。物事に対して容易に驚き、短い時間にたくさんのことを成し遂げるよう要求されると混乱するという性質を持つ。
ハイリー・センシティブ・パーソン - Wikipediaより引用
HSPは、生まれながらにして持つ感受性で先天的にその人の中にあり、生まれた後に育っていく中で確立されていく後天的なものではない(環境要因で変わるものではない)特性です。
HSPの人の特徴として
・物音や光、食べ物の味やにおいや身につけるものの触感など、五感に関する感覚が敏感
・痛みに過敏
・人の顔色を気にしがち
・他人の感情や言葉、気などの影響を受けやすい、同調しやすい
・人ごみや大勢集まる飲み会などが苦手、一人の時間を大切にする
・日頃からささいなことに疲れやすい
・頼まれごとに対して断れずに自分のことを責めやすい
という事が挙げられます。診断チェックリストも各サイトであるようなので、気になる方は一度検索してみてください。【HSP診断テスト】
発達障害と誤認されがちですが、大きな違いは、発達障害は人の気持ちを読むのが苦手で、HSPはむしろ人の気持ちを読み取りすぎて疲れてしまう傾向にあります。
この人は神経質で面倒だなと感じたり、自分が周囲の人と比べて異常なほど繊細だと感じたりすることは意外と身近なもので、HSPは全人口の約20%、およそ5人に1人がHSPの特性を持っていると言われています。
HSPの特徴を知らないでそのまま放置しまうことによって、睡眠障害やパニック症状を起こしてしまうことも出てきます。さらには、精神的に悩んでしまい、自律神経が乱れてしまったり、うつ病などにもなってしまう可能性もあります。
気質を自覚してから、随分と楽になったという方もおり、多くの人がもっとこの気質を理解したら生きやすい社会になるのではと思います。
HSPの人は普通の人より繊細なのでストレスを受けやすく、疲れやすいという特徴を持っています。いつも周りに気を遣っているためヘトヘトになりやすく、楽しいことであってもグッタリと疲れてしまう傾向があります。
疲れやすいのは、普段から無意識に周りの刺激をアンテナのように拾い集めているため、人混みにいる時や、周りの人のネガティブな感情に巻き込まれている時にも大きく消耗してしまいます。
出来れば、周りのことを気にし過ぎないようにするのではなく、熱中できること、集中できることに打ち込むのがベストです。仮にそのようなことがすぐ見つからない場合は、意図的に選択肢を減らし、やることを絞るのがよいでしょう。
東洋医学では、このような感覚の過敏性を五臓の心の働きであると考えています。
心は肝の蔵とも深い関係に有り交感神経の過緊張にもつながってきます。経絡治療による調整によってリラックスモードに導くことで心身の苦痛を和らげることが可能だと考えています。