私が学術顧問をしている東洋はり医学会なみはや支部も、現在は支部員が19名と増えてきました。喜ばしいことに、私が目標にしている20名まであと1人です。
なみはや支部のFacebookページは私も投稿することがありますが、投稿者を各員で交代しながら書いており、色々な視点で意見があって楽しく拝見しています。
先日は私が投稿する順番で、オキシトシンについて書きました。
なみはや支部の中でも時々話題にしているオキシトシンですが、ポリヴェーガル理論においてもオキシトシンについて多くのことが語られています。
これはポリヴェーガル理論のステファン・W・ポージェス博士の妻が、オキシトシンの研究者であることも大きな要素だと思われます。
メンタル治療に置いては、オキシトシンの効果が大きいと考えています。
先日患者さんから、こちらで治療を受けるようになってから傷の治りが早くなっているということを教えてもらいました。
オキシトシンには皮膚再生力を高めるという働きがありますが、その好例ではないかなと思います。
ところで、お盆も近づきちょっとタイムリーな話かもしれませんが、人の「死」の際にもオキシトシンは関係しています。
「中治(なかなお)り現象」や「お迎え現象」などと呼ばれたりする、死を間近にした人が急に元気になる不思議な回復現象に、オキシトシンの効果がみられるというのです。
人が死に近づくと、寿命が尽きようとしている細胞を守ろうと、体のあらゆる器官が懸命に努力を始めますが、その中でも脳の働きは重要です。
「脳内麻薬」と呼ばれる微量物質を分泌し、少しでも命が長らえるよう頑張るのです。
脳下垂体から分泌されるオキシトシンは幸福感をもたらしますが、ドーパミンやセロトニン、そしてオキシトシンにアドレナリンなどの作用が加わり、「中治り現象」を引き起こしているのではないかと考えられています。