東洋はり医学会なみはや支部 5月例会報告
2016/05/27
5月22日は、東洋はり医学会なみはや支部の例会でした。
●臨床雑話 奥田
アトピー性皮膚炎の治療について
いろんなタイプがあって、鍼灸治療も一筋縄では行きませんが、今回の症例は。補
陽灸と接触鍼によって、皮膚表面の気を補うことで効果が出ています。
これから梅雨そして夏になり、アトピー性皮膚炎の方にとっても辛いシーズンに入
ります。
今の調子で改善して行くか、経過観察と治療についても工夫が必要になるでしょう。
●3分間スピーチ 吉沢
鍼灸院におけるクレーム対応について
鍼灸院を開業して経営する上で、クレーム対応については考えておかないといけな
いことです。
私自身、これまであまり意識してこなかったのですが、お話を聴かせていただき、そ
の必要性について気づかされました。
●基礎講義 わかりやすい経絡治療 奥田
経絡治療の治療原則である難経75難についての解説でした。
75難については、諸説あって、これまでにいろんな論議を引き起こしてきました。
現代では、あまり75難の治療原則を実際に応用することは少ないという意見もあり
ます。
今回は、五行の相生相剋関係の理解を深める立場から、75難を学びました。
●実践講座 腱鞘炎 奥田
手指の痛みや腫れなどの訴えを持たれて鍼灸院に来られる方は、けっこう多いです
。
単純なケースですぐに治ってしまうこともありますが、中には長期間腱鞘炎の痛みで
悩まされ慢性化している方もおられます。
このような場合では、経絡(けいらく)治療による全身調整が必須です。
腱鞘炎は、筋の病症に属していて、血の司り肝との関わりが深いです。
感を治療して、いかに血を動かし潤すことができるかがポイントになります。
●補瀉チェックポイント 酒見
今回は、鍼尖(しんせん)が皮膚面に接触してから、刺入して行き抜鍼するまでの
過程です。
時間にして数秒の間ですが、ここが補瀉手技の一番微妙で難しい所だと思います。
言葉にして説明することも難しいように感じますが、これこそ練習の繰り返しで体得
することが必要です。
臨床実技 坂本・奥田
基本刺鍼練習・小里方式・奇経治療と三本立てで行いました。
今回の基本刺鍼では、学術部長の中原さんが考えてくださった、新しい練習方法で
行いました。
限りある時間の中で、いかに効率よく練習ができるか、いろいろと試行錯誤が必要で
すね。
新しいアイデアを出してもらえることについて、とてもうれしく感じました。
次回支部会は6月26日です。
まだ正式決定されていないので、ここには書けませんが、次回支部会はビッグイベン
トになりそうです。