奥田鍼灸院

下北沢・足三里(2)

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下北沢・足三里(2)

下北沢・足三里(2)

2023/05/07

下北沢と足三里の話をしましたが、松尾芭蕉が旅に出る時に足三里にお灸をしたとか、江戸時代に足三里で長生きをした万平(まんぺい)という人の話を聞いたことがあります。


昔から、旅をする人は三里のツボに灸を据えてこられました。
当時は今と違って移動手段も少なく、乗り物といえば馬や籠だったわけですから、大事な脚を丈夫にするため三里のお灸は欠かせなかったのですね。
 
「股引(ももひき)の破れをつづり、笠の緒 付け替えて、三里に灸すゆるより、松島の月 まず心にかかりて…」(松尾芭蕉『奥の細道』)

「足軽く、走る三里の灸よりも、小判のききぞこたえたる…」(近松門左衛門『冥途の飛脚』)


先に挙げた万平さんは、「江戸時代に三河の農民で200歳の夫婦がいた」と昭和50年の毎日新聞に掲載されていました。
万平さんの長生きの秘訣は「怠りなく足に灸をすえているだけ」と、発見された古文書に記されていたのだそうです。

 

ところで、アフリカで足三里のお灸により免疫力を上げるという活動が、話題にされています。
アフリカの難民地や貧困地域ではしっかりとした治療が受けられないことが多く、免疫力アップのためのお灸が市民に喜ばれていると報道されています。

感染症にかかりにくくなると評判で、素晴らしい活動だと思います。モクサアフリカジャパン(Moxafrica Japan) という団体だそうです。
結核予防に、日本の伝統医療である「お灸」で健康支援をおこなっているとのこと。

足三里はたしかに万能のツボとして知られ、全身の強壮穴・胃腸などの消化機能の活性化に有効です。

ただ胃酸過多の場合には不向きです。足三里には胃酸を分泌させる作用があるからで、自律神経が交感神経優位で胃酸過多になりがちな現代人には、胃液酸度を下げる【陽陵泉】(ようりょうせん)のツボの方がよろしいかと思います。

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