ポリヴェーガル理論[5]
2022/03/10
◆ポリヴェーガル理論の基本◆
ポリヴェーガル理論は新しい自律神経のとらえ方で
①交感神経
②副交感神経系(背側迷走神経)
③副交感神経系(腹側迷走神経)
の三つの神経系があると考え
生体に対して外的あるいはストレスが加えられると、それぞれが防衛システムとして働き
③副交感神経系(腹側迷走神経) → ①交感神経 → ②副交感神経系(背側迷走神経)
の段階で、無意識に身体がそのストレスの程度を察知
自律神経系は周りの環境を感知して、それが〈安全〉〈危険〉〈生命の危機〉のどれに該当するか無意識かつ自動的に判断し、それに対応した自律神経の調整を行い、生体の状態を変化させます。
これをポリヴェーガル理論では「ニューロセプション」と名付けています。
ニューロセプション
〈安全〉 ③副交感神経系(腹側迷走神経) 健康 社会的交流
〈危険〉 ①交感神経 闘争・逃走
〈生命の危機〉 ②副交感神経系(背側迷走神経) シャットダウン 偽死 凍りつき反応
神経系は、意識の及ばないところで環境のリスクを評価しています。
(私たちは周囲の環境が「安全であるかどうか」を、神経系の働きによって非意識的に評価しているのです。)
反射的に起こる反応で、自律神経系が無意識に心身に対する危険を感知している状態です。
ニューロセプションは、無意識下の危険察知システムで、自動的にどの反応を行うかを切り替える仕組みというわけです。