経絡治療 刺さない鍼 その1
2013/09/06
鍼灸と言えば、鍼は痛い・灸は熱いと言うイメージが強いようです。
しかし経絡治療では、鍼は痛くなく、灸は熱くありません。
経絡治療では、極細くて柔らかな鍼を用い、皮膚の浅い部分の反応を治療対象とし
ますので、ほとんど鍼を指していると言う感覚もありません。
また鍼の刺し方も撚鍼と言う技で無痛に施術することが可能です。
一方、経絡治療では、全く鍼を身体に刺入すること無く、皮膚に触れるだけで治療
する方法もあります。
これを接触鍼と言いますが、まさしく皮膚に触るだけなので完全に無痛です。
どうして触れるだけで治療ができるのかと思われる方も多いようです。
本来鍼灸治療は、身体の気の調整を須丸としていて、接触鍼・刺さない鍼は、この気
の調整に優れた方法なのです。
気は、全身あらゆる所に巡っていますが、特に皮膚の浅い部分に気の働きが活発に
働いています。一番浅層で、私たちの身体を包み守ってくれている気を衛気と呼んで
いますが、接触鍼は、この衛気を調整する働きがあります。
写真はテイ鍼と言う刺さない鍼の一つです。東洋はり医学会の初代副会長の小里克
之先生が考案された小里テイ鍼で、和あたしが主に使用しているのは銀製のテイ鍼で
す。
刺さない鍼も、その形状と材質によっていろんな種類があります。
これから数回に分けて、この刺さない鍼をご紹介します。