おへそと自律神経
2012/01/25
大寒も過ぎて、今からが一年中で最も寒い時期です。
私も、そろそろ湯たんぽのお世話になります。
この湯たんぽですが、ふつう足下に置いて足先を暖めるのに使用します。
これ、寝る前にお腹の上、ちょうどおへその当たりに置いて、お腹を温めてください
。
10分程度、置いたまま眠ってしまうと低温火傷の心配もありますから、じゅうぶん
気をつけておこなってください。
とても気持ちが良いですし、熟睡できます。
いつもの眠りより、深い眠りが得られます。
これは、お腹を温めることで、自律神経の副交感神経が優位に働くようになるからで
す。
副交感神経が高まると、イライラや不眠の原因ともなる交感神経の働きが相対的に抑
えられます。
また、体温が上がった後、体温が徐々に下がって行く時に眠気が来るようになってい
ますから、寝付きの悪い場合にも効果的です。
鍼灸では、このおへそは神闕(しんけつ)と言うつぼに相当します。
ここに温灸などで、暖める治療を行うと、精神が安定して行きます。
また身体全体を暖め、心身のバランスをとる働きが出てきます。
神は心にも通じ、そのような効能が発揮されます。
鍼灸の古典では、意識障害など重篤な症状に対しても優れた効果を出すことが書かれ
ています。おへその神闕は、直接生命力にもつながっている重要なツボです。