末端冷え性
2024/11/16
来週から急に寒さがやってくるそうです。
このところ、まだまだ衣替えしなくてもいいかなぁと思うぐらいの気候だったので、秋冬物の衣服も身体も準備していかないとですね。
寒くなると気になるのが「冷え」ですが、冷え性の中でも「末端冷え性」の方は一年中冷えを感じることがあると思います。体温は正常でも、手や足先だけが冷たく感じる状態です。
手足の末端の血行が悪くなることが原因で、このタイプの方は痩せ形や過度なダイエット中の人、特に若い女性に多く見られます。
筋肉量が低下していたりダイエット中などで食事量が少ないと、体を温める熱を十分作り出せないため、血の巡りが末端まで行き渡らないことが原因です。
エネルギーをつくり出すミトコンドリアは筋肉に多いため、筋肉が少ない体形は冷え体質の人に多くみられます。
また、ストレスや食生活の乱れ、疲労、自律神経のバランスを崩していることも冷えを強める要因に関係しています。
私たちの身体は常に、重要な臓器が集まる身体の中心部を一定の温度に保とうと働きます。その上で、寒いときはさらに身体の中心部に血液を集めて、なんとか体温を維持しようとします。
そうすると、末端である手先・足先には血液が行き渡りにくくなり、温度が下がりやすくなって、冷えを強く感じるようになるのです。
体の末端で外気にさらされやすい手足は、体の中でも特に冷えを感じやすい部位です。末端の冷えが気になる…と感じるとき、実は全身が既に冷えている可能性が高いといえます。
鍼灸治療では、手足の冷えを肺の弱り「肺虚」として治療します。
東洋医学で肺の機能が弱っている状態を指し、肺気虚や肺陰虚などの症状が現れます。
東洋医学における「肺」とは、正気を取り入れ濁気を排出する役割があります。
ここでの濁気には、二酸化炭素と【体内の水分】も含まれています。
肺の機能が低下すると、大気からエネルギー生成できない状態となり、肺虚となります。
肺の各機能(呼吸器系の機能、体表部の防御機能)の失調として、咳、水っぽい痰、息切れ、声がかすれる、声に力が入らない、舌が赤い、疲労感、風邪をひきやすい、息切れ、疲れやすい、汗が出やすいなどの症状が現れます。
肺は全身の気血の流れを支配する臓器だと東洋医学では考えています。
末端冷え症とともに、朝起床時の体調不良例えば朝起床時に感じる腰痛や肩こりなど
も肺虚で治療できます。
鍼灸治療を続けていると冷え症も改善して体温が一度以上高くなる方も多くおられて
免疫力の向上ができていると思います。
ふくらはぎにカイロを貼るのは足先の末端冷え性におすすめです。
心臓から遠い位置にある下半身は、重力の影響もあって血液が戻りにくい場所です。
ふくらはぎは第二の心臓とよばれますが、ポンプの役目をして血液を押し戻してくれます。
ふくらはぎを温めることで足先はもちろん、全身の血行を促進できるでしょう。