秋・乾燥に「梨」美味し
2024/09/05
大型台風も過ぎ、朝方や夜など少し秋の気配を感じる時間もありますね。
とはいえ、まだまだ残暑は厳しい時期です。
いま時分から旬の「梨」は、中医学では五味は〈甘・酸〉、五性は〈涼〉
水滞、津虚、潤燥、清熱、化痰、熱咳、便秘に効果があるといいます。
梨は水分を多く含んでいるので潤いを与え、熱を冷ましてくれます。
発熱後の喉の渇き、空咳、のどの炎症などに有効です。また、酒毒をとり除くのでお酒を飲みすぎた時などにも。
東洋医学の五行説では秋は「燥」の季節にあたり、「燥邪(そうじゃ)」の影響を受けやすくなると考えられています。
秋が深まってくれば空気が乾燥してくるので、そうなると燥邪に弱い「肺」に影響がでやすくなります。肺のように潤いを好む臓器は燥邪に侵されやすいからです。
肺は鼻や喉、気管支などとつながっているため、主に呼吸器系の不調が起こりやすくなります。乾いた咳や喘息で胸痛する症状などが現れます。
また、大腸や皮膚なども燥邪の影響を受けやすくなるので、便秘や皮膚の乾燥にも注意が必要です。
秋に梨を食べることは、理にかなっているのだと思います。
しかし食べ過ぎはNGです。美味しくても少量にしておくのが良いでしょう。冷たい性質ですから胃を冷やしてしまいます。
秋の果物といえば梨や柿などありますが、どちらも冷やす力の強いものです。
冷蔵庫でよく冷やしたのはシャキッとして美味しいですが、胃腸の弱い方や子どもさんなどは、常温や温めて食べるのがよさそうです。
梨に蜂蜜を入れて加熱する(はちみつリンゴの要領です)食べ方も、空咳が出やすい方におすすめです。