「奇経鍼」効果的な症例
2023/11/14
奇経鍼ですが、興味を持って取り組んでいると、その治療法に適した症例の患者さんが来院されるのは、私の気のせいではないと思います。不思議ですね。
先日から、接触鍼の方には(ナソとムノは)奇経鍼を打鍼として使ってみる施術で試してみました。
痛みに関してこれがなかなか効果的なので、症例を紹介します。
・腰痛
自転車で転倒したことによる腰痛で、寝返りも大変なほどでした。
側臥位で通常行っている腰部へのムノ治療に際して打鍼を軽く行いました。
その後、腰痛はかなり改善していて、とても動きやすくなったとのことです。
・肘関節痛
他所でもこれまでに施術を受けてこられ、こちらでも数回従来の接触鍼治療を施してきましたが、なかなか改善されませんでした。
そこで先週、奇経鍼による打鍼をしました。長く続いてきた肘痛が一度にかなり軽減したようです。
・バネ指
奇経鍼による打鍼を2回やって効果が出てきました。
母趾掌側の腱の動きが良くなり、曲がったまま伸ばせなくなることが無くなったそうです。母趾全体もほっそりしてきました。
結構、奇経鍼のみで治療効果が期待できます。押手と刺手の圧の加減がわかればとても有効な方法です。
接触鍼では、脳の頭皮質と静脈の周りの交感神経に影響を与えることができます。
そしてもう一段深い層は、以前に紹介した【てい鍼】の総合手法におけるひねり操作と奇経鍼の押しつける操作が該当します。疎性結合組織や筋間では、筋膜間の滑走性を高めるため、該当すると考察します。
この通り、もう一段深い層にまで働くので、深部の緊張を容易に取ることができます。