朝晩と急に涼しくなったような、秋めいてきた今日この頃ですね。
立秋も過ぎて処暑、二十四節気でいえば厳しい暑さの峠を越した頃。
少し暑さが和らぐような今の時期は、ちょうど“夏の疲れ”が出るタイミングですので気を付けたいところです。
身体の倦怠感、だるさや消化器のトラブル、無気力のような精神症状まで、いろんな障りが出てきやすくなります。ギックリ腰や頚の急な痛み・めまいなども、9月にかけて発症しやすいように思います。
原因の多くは夏場の冷え、です。夏場の冷えは、クーラーによる冷やしすぎ、あるいは冷たい飲み物の取り過ぎなどが考えられます。
とはいえ、まだまだ残暑は続きそうで熱中症対策としては冷やすことも必要なので、冷え過ぎないようバランスをとるところが難しいですね。
食生活でいえば、飲食は常温や人肌の温度の温かいものを心掛け、ショウガ・ネギ・シソなどの薬味を上手に活用しましょう。
薬味は体を温める作用があり、顔がのぼせて手足が冷たいような「気逆(きぎゃく)…気が上半身に集まる」の状態に効果的です。
また、ショウガやニンニク、唐辛子などのさまざまなスパイスが入っているカレーは夏バテ撃退にもオススメです。
治療室では温補の鍼や温灸を用いて陽気を補うように心がけています。
特に外くるぶしの下:申脈(しんみゃく)穴や、腰のおへそ裏側:命門(めいもん)穴などに極軽く温灸で温めておくと、これからの時期、夏の疲れも出にくくスムーズに秋のシーズンを迎えることができます。
涼しくなって過ごしやすいはずなのに、なんだか調子がすぐれない…と思い当たる方は、なるべく身体を温めることを日常の生活に少し取り入れてゆけば良いかと思います。