邪気を払う、邪気とは
2020/02/26
2月ももうすぐ終わりですね。
今年は閏年なので1日多いのですが、なんだか年明けからあっという間です。
2月の行事である節分は、立春の前日でしたが「季節を分ける」という意味があります。
『季節の変わり目には鬼がでる』といわれたことから、「鬼は外、福は内」と豆をまく慣わしや、柊と鰯の頭を玄関に飾る習慣ができました。
この柊、葉の鋭いトゲによって邪気を払う木、とされています。(老樹になると、トゲがなくなり丸い葉になってしまいますが・・ヒトも「人間が丸くなる」と云われるぐらいですからね。)
古典の記載から「不足」を 虚、「有餘(ゆうよ)」を 実、と定義することができます。
不足と有餘は、あらゆるものを対象としています。素問や霊枢といった東洋医学の古典が編纂され、現代に至ります。
虚 とは:「邪気」と「精気」で引き起こされる生体の闘病反応が【弱い】状態
実 とは:「邪気」と「精気」で引き起こされる生体の闘病反応が【強い】状態
「邪気」は弱くても、それ以上に「精気」が弱ければ、病は発症します。
同じ「邪気」に罹患していても「精気」の強弱によって生体の反応は異なります。
逆に「精気」は一定でも「邪気」の強弱によっても生体の反応は異なります。
たとえば身体が疲れているときに(=精気が減少しているときに)寒い場所でじっとしているとカゼをひいてしまうようなものです。これは、簡単にいうと、正気が減少したために寒気が体内に入り込み、寒気が寒邪として発病因子となったということです。
東洋医学では、病の原因となるものを「邪(じゃ)」といいますね。
例えば寒邪(かんじゃ)、熱邪(ねつじゃ)、風邪(ふうじゃ)などといいますが、これらは素問・霊枢など東洋医学の古典の中に出てくる言葉で、身体に対して病を及ぼしたりするもの・原因・ひずみ(アンバランス)というようなニュアンスで書かれ、大体そのような意味だろうとして一般的に読まれていると思います。
「邪」について、現代の東洋医学の基本書では
・人体に対する障害因子を「邪気」としてとらえる。(『基礎中医学』)
・「邪気」とは、各種疾病の発病因子を指す。(『新版 東洋医学概論』)
と書かれています。
症状の原因がどこにあるのかを考察して、その原因を取り除いてゆくことが鍼灸治療になります。東洋はり医学会のコラム:「邪鬼」と「邪気」https://www.toyohari.net/thblog/4933/
でも取り上げておりますので、ぜひお読みください。
コロナウイルスもそうですが、インフルエンザや花粉症の時期です。
以前にもご紹介しましたが、当院では治療室での空気にも配慮しています。
パナソニックのEolia<エオリア>エアコンと、次亜塩素酸 空間除菌脱臭機 ziaino<ジアイーノ>で院内の空気の清潔に保ち、外からの邪が入らないよう、治療環境にこだわりたいと思っています。