東洋はり医学会なみはや支部11月例会報告
2016/12/02
11月27日は東洋はり医学会なみはや支部の例会でした。
■午前
●臨床雑話
・書籍紹介 奥田
「口をぱくぱくする」と超健康になる (自律神経が瞬時に整う画期的方法)
著者 筒井 重行
口を空けたり閉じたりする動作によって自律神経のアンバランスを整えると言うユ
ニークな健康法です。
著書の中で、瞑想神経について詳しく述べられていますが、東洋はり医学会で行われ
ている頚肩部に対するナソ治療の主治範囲と迷走神経の働きが多くの部分で類似して
います。
ナソ治療によって迷走神経の働きが活発になって経験頭部の症状は言うまでも無く、
胃腸症状や循環器そして精神症状にも効果が発揮できるのだと考えられます。
・最近の来院傾向について 奥田
鍼灸と言えば肩こり・膝痛・腰痛と言うのが従来のイメージだったように思います
が、最近は鬱やパニック障害不安神経症などのメンタル面での悩みで鍼灸治療を受け
られる方が多くなっています。
当院でも来院されている日との3分の1以上の方は何らかの精神的なトラブルを抱え
ておられます。
この傾向は数年前からありましたが、ネットにおいてブログやsnsなどの情報として
鍼灸が精神面でも有効であると喧伝されているようです。
・鍼灸の適応症について 坂本
鍼灸師の養成学校の教員でも実際の鍼灸治療の適応症についてあまりご存じない方
もおられるそうです。
広く鍼灸治療を広めるためにも教育に携わっておられる方の意識改革が必要だと思
います。
●3分間スピーチ 中原
学ぶと言うことの意味について語っていただきました。
真の学びとは、それによって行動が変わること。
学んでも何も変わらなければ単に情報が素通りしたに過ぎないということだと感じま
した。
支部での学びも着実に行動が変わるようにしたいものです。
●基礎講義 わかりやすい経絡治療 誤治の調整 実例 奥田
誤治の調整が可能であることが経絡治療の大きな特徴です。
治療を回数を重ねて継続して行くことでより良い治療に進化して行けます。
●実践講座 リウマチ 奥田
このリウマチについては、近年現代医学の薬物療法が格段に進歩しました。
初期であれば治癒も夢では無い時代です。
それでもリウマチで鍼灸治療を希望される方はいらっしゃいます。現代医学と同時
に東洋医学で治療することによって相乗的に効果が出せるよう、今後も研鑽が必要だ
と思います。
■午後
●瀉法の分類とその手法 酒見
東洋はり医学会では5種類の瀉法を使い分けて治療しています。
その時々の身体の状態・体質に合わせたきめ細かい治療をするために多くの手技手法
が生み出されてきました。
●実技 坂本・高橋・奥田
今回は3班に分かれて基本刺鍼・奇経取穴・小里方式による臨床修練を行いました
。
各班とも時間超過になるほど熱心に取り組んでいて嬉しかったです。
次回の支部会は12月18日(日)です。忘年会も予定されています。