カテゴリー別アーカイブ: 院長ブログ

不眠に悩む現代人

二十四節気では啓蟄(けいちつ) 土中で冬眠をしていた虫が穴から出てくる頃です。
「春眠、暁を覚えず」といいますが、不眠で悩む現代人は20%、いまや 5人に1人が慢性的な不眠の状態だそうです。(一般社団法人 日本生活習慣予防協会:統計)

時事通信が最近に行った調査では、日本人の約半数に不眠症の疑いがあり、7割の人が睡眠に不満を感じているといいます。それだけ睡眠に満足していない人が多いということです。

主な睡眠障害としては
■ 寝つけない(入眠困難)
■ 睡眠を維持できない(中途覚醒)
■ 思っていたよりも早く目が覚めてしまう(早朝覚醒)
■ 慢性的に回復感のない、質の良くない睡眠が続く(熟眠障害)

どのようにしたら深く眠れるようになるでしょうか?
たいていの不眠症対策の情報は、やたらとストレスが主な原因として、【副交感神経】を高める必要性を重視しがちです。

不安やストレスを出来るだけ解消する、深呼吸する、ぬるめのお風呂に浸かってリラックスする、緊張をほぐすストレッチ・・・ しかし、これだけでは深く眠れるようになりません。

「眠る」のは「起きる」のと連動しています。
気持ちよく眠りにつけたとしても、目覚めがよくなければ、満足な睡眠 =快眠 とはいえません。
副交感神経だけに限らず、交感神経の働きが悪くなっても、眠りの質が低下するということです。

不眠の方の自律神経の状態をみると、交感神経の働きも悪くなっていることが多いのです。
基本的な考え方としては、交感神経・副交感神経の「両方」の働きを高めることが必要です。 続きをみる>

「首こり」とうつ症状

前回、NHK「ためしてガッテン!」はり治療 SP(2/20 放送)の事をご紹介したのですが、そのひとつ前の回で「肩・首のこり改善 SP」が放送されていました。

現代人に欠かせないパソコンやスマホの影響もあり、いまや男性4割・女性7割が悩むという「首のこり」。デスクワークでのパソコン作業やスマホの操作は、目線を下げた猫背姿勢です。

これは5キロから7キロあると言われている頭の重みを首の上の部分だけで支えている首にとってはとても悪い状態です。この姿勢を長時間続けていると、重みのストレスが後頭部から頸椎の上部に集中してがんこな首こりを起こします。

パソコンやスマホを見る時などの姿勢の悪さや、目の使いすぎなどの血行不良に伴い、筋肉が凝り固まり、首の動きを悪くしたり片頭痛などの不調を引き起こします。

春先は自律神経が乱れやすいことで増えるうつ病には、この「首のこり」が大きく影響していることが多いです。これを「首うつ」とか「頚筋性うつ」と呼んでいますが、実際うつ症状を訴えて来院されている方の首は非常に「こっている」状態がほとんどです。

経絡治療の全身調整とともに、首の頑固なこりを取るよう治療すると、治療効果が上がり、うつ症状が無くなっていくにつれて首のこりも軽くなっていきます。

自律神経は後頭骨と頸椎の接合部に集中していて、この部分がこりで圧迫されたり血液の循環障害を起こすと、自律神経がみだれ、その影響でうつやパニック障害などの症状を引き起こす可能性があります。

うつ病の原因がすべて首こりにあるとは言えませんが、大きく影響を与えていることは確かだと思います。昨今の首にストレスをかけ続けるようなライフスタイルには要注意です。

日常的に出来ることとしては、ホットタオルなどで目の周辺や首をあたためたり、首を冷やさないようにマフラーやストールを巻くなど、心がけてみてください。 続きをみる>

2月20日(水)NHK総合「ためしてガッテン!」はり治療 SP

2019年 2月20日(水)午後7時30分より
NHK 総合テレビ「ためしてガッテン!」の番組で『慢性痛しびれが改善!逆子も治る!?東洋の神秘「はり治療」SP』 が放送されます。

公式サイトの案内を下記に引用させていただきます。http://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20190220/index.html

鍼灸治療が紹介されるとのこと。番組紹介には「ツボの正体の撮影に成功!さらには、はりでお腹の逆子がぐるりと回る奇跡の現場にも遭遇」とあり、そのような映像が見られるのは楽しみです。

このところ、テレビ番組でも特にNHKで東洋医学に関する番組が増えましたね。はり・お灸・漢方など東洋医学の話題が取り上げられる機会が増えてきているように思います。

ここ数年、健康への意識や関心が高まる中で、認知度は上がってきているように感じます。それでも、まだまだ一般的ではないのかなと思う部分もあります。東洋医学、鍼灸についての正しい情報が広がり、鍼灸だからこそできる治療方法を知ってもらい、日頃の身体のケアに活用して頂けたらと思います。
アメリカやヨーロッパでは、鍼灸治療が積極的に医療の中に取り入れられてきていますが、日本においても今後はさらに盛んになってくるかもしれませんね。 続きをみる>

東洋医学と「冷え症」

立春を迎え、梅の花もそろそろ開花を迎えます。
春を感じるような日もありますが寒い日も続き、冷え症の人にはまだまだツライ時期ですね。

西洋医学には「冷え症」という病名はありませんが、東洋医学では「冷え」の状態が諸々の病気の発生に大きく関わっていると考えます。古く後漢時代に書かれたとされる『傷寒論』という書物は東洋医学の原点とされており、『傷寒論』=「寒さに傷(やぶ)られた体=病気 を論ずる」という意味であります。

『傷寒論』の内容は、漢方処方について書かれています。たとえば「桂枝湯(けいしとう)」というのは生姜なども含む体を温める生薬で、葛根湯(かっこんとう)も含みます。日本でも葛根湯は江戸時代からどんな症状にも効くとされ、葛根湯処方する葛根湯医者がいたといいます。下痢でも腹痛でも、あるいは吹き出物やかゆみ止めにも効くとして、当時は様々な患者に出していたようです。

実際、体が冷えると、体内にコレストロールや中性脂肪、糖などの余剰物、尿酸、乳酸など種々の物質が燃え残り、血液を汚すことから種々の病気が発生していくと考えられております。
「風邪は万病の元」というのは、決して言い過ぎではありません。
葛根湯の効能書には「カゼ、気管支炎、結膜炎、中耳炎、頭痛、肩こり、発疹、化膿疹、下痢、赤痢、高血圧、夜尿症などに効く」とされています。

冷えの原因は血行の悪さですが、これは自律神経のみだれによって血管の動きが緩慢になっている状態です。血管は、交感神経が強く働いている時に収縮し、副交感神経が強く働いている時には拡張します。
この自律神経がバランス良く働いていると、血管は適度に収縮と拡張を繰り返し、全身の毛細血管まで血液は行き渡ります。

経絡治療は冷え症に対しても有効です。
血行を良くして冷え症を改善させる根源は、自律神経を整えることにあります。経絡治療によって自律神経を整えれば、冷えの症状も改善されてゆきます。

当院では、鍼と温灸を使用することによって、より速やかに血の巡りを良くして冷えの症状の改善を促しています。温灸は、以前東洋はり医学会で使われていた田中式温灸器を独自に改良して補陽灸と名付けて活用しています。これは練りモグサを熱原として、とても穏やかで心地よい熱感を与えることのできる温灸です。 続きをみる>

大寒/免疫力をあげる(2)

前回のブログで免疫力向上の話をしましたが、経絡治療を継続していると、ほとんどの方から
風邪をひきにくくなった・もしくは風邪をひいても寝込むようなことがなくなり軽くすむ、と言われます。
これは、経絡治療で自律神経が整えられて、免疫力が上がっていることの証だと思っています。

ちなみに、当院では治療室での空気にも配慮しています。
具体的には、パナソニックのEolia<エオリア>エアコンと、次亜塩素酸 空間除菌脱臭機 ziaino<ジアイーノ>を導入しています。

「健康な空気と暮らそう。」というキャッチで、エアコン内部のカビ・ホコリを徹底抑制しながら空気の清潔さを追求し、快適や省エネの先にある健康に気づかうことができるエアコン。
そして、菌・ウイルス・ニオイ対策に、高い除菌効果を発揮する次亜塩素酸でお部屋の「空気を洗う」空間除菌脱臭機。(※ 詳しくはwebで検索してみてください。)

これによって、院内のアレルギー物質や細菌ウイルスなど排除しています。
空気も「選ぶ」時代なんですね。
院内の快適な空間にはこだわりたいので、もし良い情報などありましたら、お声かけください。 続きをみる>

大寒/免疫力をあげる

二十四節気では、大寒(だいかん)ですね。
「大きく寒い」と書くことからもお分かり頂けるように、一年で最も寒さが厳しくなる時期です。
1月20日頃から次の節気である「立春」までの期間を指します。二十四節気の24番目にあたります。

その寒さを利用して、凍り豆腐・寒天・味噌・醤油・日本酒などの仕込みが始まるのが、大寒の頃です。気温が低いこの時期の水は「寒の水」と呼ばれ、雑菌が少なく体にも良いとされてきました。長期保存の必要な食品の仕込みに大寒の時期の水を使うそうです。

また、氷点下の気温の中、薄着もしくはふんどし一枚の姿で川や海に入る、寒稽古や寒修行と呼ばれる神事もこの時期に行われます。極寒に耐えうる強靭な肉体を養うのが目的なだけではなく、己を限界まで追い込むことで、いかなる苦境にも耐えられる強い精神力を養うのが目的、と言われています。

この大寒の間に、流行するのがインフルエンザ や 風邪。どちらも免疫力が低下していると罹りやすくなります。ニュースでも連日、院内感染の情報を見聞きしますね。
免疫力をあげるツボってありますか?と患者さんに聞かれることもありますが、これ、というより経絡すべてが該当するのかと思います。(血流を良くすることで、免疫力も高まるため)

簡単に出来るセルフトリートメントとして、カイロを使う方法が良いかと思います。
寒気に効果がある【風門(ふうもん)】(東洋医学では「風門から風の邪が入る」といいます)に貼るタイプのカイロを、衣服の上からあててみましょう。

場所は
①首を前に倒した際、首の付け根にある骨のでっぱりを探す
②そこから背骨の突起を数えて2つ目を探す
③さらにそこから左右外側に指幅2本分のところ、左右2か所:ここが風門です

つまり、カイロを首の付け根から背中にかけて貼ればOKです。
温めるだけで免疫力がアップし、風邪の様々な症状、のどの痛み・頭痛・鼻づまり・咳などに効果があるといわれています。特に風邪の前触れであるゾクゾクとした寒気や、のどの痛みを感じたら試してみてください。 続きをみる>

成人の日に思う「袖を振る」

今日は成人の日ですね。二十歳になられた新成人の皆さま、ご家族の皆さま、おめでとうございます。

ところで、成人式といえば女性は振り袖姿というのが一般的なようですが、普段着物を着慣れていないうえに床まで届きそうな長い袖に四苦八苦…なんて光景も見られます。なぜあんなに長い袖を着るのでしょう。

振り袖の由来は、飛鳥時代まで遡ります。万葉集の歌にも出てくる「袖を振る」という動作には神様を呼び寄せる、厄を払うなどの呪術的な力があるとされ、「魂振り(たまふり)」(神の魂を揺さぶること)と呼ばれていました。
「袖振る」とは、別れを惜しんだり、愛情を示したりするために、袖を振る動作であり、魂を鎮(しず)める呪的行為であったとされています。たとえば、別れ際に見送る側が袖を振るのは、これからの旅の安全を祈る呪的行為であった、ということです。

やがて、人に対しても思いや願いを伝えるために袖を振るようになり、若い女性は良縁を得るために袖を振り、その効果がより高まるように、と袖が長くなっていったそうです。
また、その振袖で密かに愛情表現をしたとも言われています。
現代でも言葉で使う、「振った・振られた」という表現は、実は振袖を使ったこの風習からきているのだそうです。

「無い袖は振れない」「袖振り合うも多生の縁」「袖にする」など、袖に関する慣用句が多数あるのも興味深いですね。
ちなみに東洋医学にまつわる「袖」では、『救瘟袖暦』(きゅうおんそでごよみ)という書物があります。
こちらは東洋医学に限らず(東洋医学・漢方医学をふまえた)臨床経験にもとづき創意工夫を加えた医学入門書であり、テキストとして門人に医業を授ける目的で著述されたものとされています。

『救瘟袖暦』は、救瘟:瘟疫(高熱を発する感染症)を救う意の書物であり、熱病に対する治療の方針は「患者の病態をよく理解したうえで定めるべきものだが、熱病は、一方では年々あるいは時節の変化によっても多様な諸症状を呈するものであるため、個々の病人の症状や様態に応じて治療法を検討すべきである」とし、著者みずから経験した治療法の得失を広く公開されている内容です。いやはや、先人の恩恵に感謝の気持ちを抱くばかりです。 続きをみる>

あけましておめでとうございます

新春を迎え皆さまのご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、奥田鍼灸院は明日(1月7日)より診療始めです。
ちょうどタイムリーな話題で、1月4日のNHK総合テレビ『あさイチ』という番組で「東洋医学」をテーマに取り上げていました。
“東洋医学”で1年を元気に!|NHKあさイチ - NHKオンライン
「東洋医学」の中でも、鍼・灸・漢方が紹介され、未病と向き合い1年を健康に過ごすための情報が提供されておりました。自分で押せるツボ押しのやり方や、漢方の医食同源の考え方など、セルフケアで生活に取り入れられるように紹介されていて、割と実践的でした。

内容としては、初心者にもわかりやすい一般的なものでしたが、見ていて気になったのが
いまだに「鍼は怖い」という認識をもっている人が少なくないということです。
番組内では、「注射みたいで痛そう」「たくさん刺されるのが怖い」という鍼治療 未経験者の方の意見がありました。実際には注射針の4分の1の細さですし、たくさん刺しているというのはテレビや雑誌で取り沙汰されている【美容鍼】のイメージではないでしょうか。

「体の不調でどうしてもしんどい時にだけ鍼治療を受ける」といったコメントもあり、それもどうかなぁ(東洋医学は基本的に対症療法というわけではないので)と思いながら見ていましたが、以前の番組特集でもそうだったのですが、鍼灸治療においても証に基づく治療があることを知って欲しいと思います。漢方では証しのことが語られるのに、鍼灸では出てこないですね。これは出演している鍼灸師の先生によるのだろうと思いました。

思い込みや先入観は、実際に試してみると覆されることや気付くことが多いです。
web上でなんでも調べられる昨今、「自分の感覚や意見」を常にもち、情報に踊らされないようにしたいですね。
百聞は一見に如かず。2019年、なにかひとつ未知のものに触れる年にしたいなぁと思います。 続きをみる>

年末年始 休診のお知らせ

年の瀬ですね。12月、師走なだけに何だか慌ただしく日々過ぎていきますね。

当院では、12月30(日) ~ 1月6日(日) 迄
休診とさせていただきます。
1月7日(月)より開院いたします。

みなさま、良い年をお迎えくださいませ。
来年もどうぞ奥田鍼灸院をよろしくお願い申し上げます。 続きをみる>

浮き足立つ? 冷えと「浮き指」(後編)

浮き指
「浮き足」と「浮き指」の違いについては 前編 のとおりですが、足の指が浮いている、とは、一体どのようにしてわかるでしょうか?

両足でしっかり立った状態で、足の指と床との間に紙が入るかどうか、誰かにお願いをできれば一発でわかるかと思います。
一人ではなかなか確認できないので、下記の症状を参考にしてみてください。

・特に運動をしたわけでもないのに、足がダルい。
・腰痛や肩こりがする。
・太ももの前側が太い、もしくは張っている。
・お尻が垂れてきた。
・膝に違和感がある。
・足にタコ・角質や、水ぶくれがすぐできる。
・扁平足、または外反母趾である。
・足の指が痛い。

私も治療の際は、浮き指はチェックしています。足の第2(人さし指)から第4指(薬指)にかけて浮いている人が多いです。これは胃経と言って消化器に関わる所です。

5本の指、すべてが地面に着いているか判断できないときは、足にできたタコの場所をチェックしてみましょう。足の甲の部分、または足の指の付け根にタコができている人は、浮き指が多いようです。
足の甲は、指が浮くことで、靴の上部に足が当たるため、タコができます。
足の指の付け根は、指を浮かして歩くことで、上げている部分が発達して皮膚が分厚くなってしまいます。

「浮き指」の根本的な原因を改善するには、シンプルに《しっかり足の指を使う》ことです。
足の指を使うことで、母趾球や横アーチ上で地面を蹴ることがなくなり、負担がかからなくなることで、皮膚の防御反応である角質の硬化が減るのです。

さらに、足の指でしっかり地面を蹴るようになると、タコができにくくなるだけでなく、美しく効率良く歩くことが出来るようになります。
足裏のアーチ(土踏まず)も動くようになるので、土踏まずの活性化にもつながります。
土踏まずが動かないことで負担をかけていた、ふくらはぎの負担も大きく減ります。

足の指を使うということを心がけるだけで、身体に大きな変化をもたらします。
ぜひ、『足の指を普段から使う』ことを心がけてみてください。

自分で簡単にできる予防法があります。まずつま先の上げ下げを10回。次にかかとの上げ下げを10回。これを1日2~3セット繰り返します。指で地面をつかむような感覚で立つことを意識します。足の指でジャンケンをしたり、足の指で雑巾をつまんだりして、ふだんから足の指を動かすのも良いですね。また、靴が浮き指の原因になることもあります。つま先が細く尖っている形やヒールが高い、あるいは厚底など、足に負担がかかる靴は避けて、なるべく足先がゆったりしたタイプの靴を選ぶと良いかと思います。 続きをみる>