お腹の張りが苦しい
2025/07/17
知人より相談があったのですが、職場の方でこのところ毎日お腹の張りに苦しんでいる女性がいるとのこと。
60代女性、体型はやせ型、食が細く便通も少ない(5日間、便が出ないということもざらにある)声は大きく、歩くスピードは早いが運動習慣はなし(車通勤で運動不足だと認識している)
通年快調とはいえず、不眠や胃もたれ・頭痛などを訴え不満をこぼすことが多い。
消化器内科で大腸カメラ・腹部および子宮の超音波検査(エコー)・血液検査を受けるも、特に異常なし。
「腸が動いていなくガスが溜まっているのが、お腹の張りの原因」と、診察されたそうです。
実際にその方を診ていないので何とも言えませんが、これ、自律神経失調症の可能性は高いですね。
自律神経のアンバランスで起こる症状には様々なものがありますが、人それぞれの体質や環境によって強く症状を現す部位は異なります。
過去にも腹部の訴えが強い患者さんは、みぞおち~胃の部分にかけての心窩部の張りと痛みが長年続いていて、特にストレスを感じるときは背中まで痛むと苦しんでおられました。
経絡治療の診察によって肝と脾の変動として治療しました。
肝虚脾実に対応した経穴に施術後、右胆経絡の気の流れを良くするように右足部の経穴を選んで施術、背中の緊張を取るために温灸などをしました。
このような治療を週2回のペースで行ったところ、5回目で腹部の緊張が少し緩むようになり、10回目の治療で当初の張りと痛みはほぼ消失しました。
肝の臓は、全身の気の流れをスムーズにする働きがあります。
これがうまく働かないと気の停滞を起こします。
肝の経絡は直接みぞおちに影響を及ぼし、胆の経絡も停滞すると胆道に悪影響を起こします。
また肝臓は精神状態にも大きな働きをしています。
肝の気がちゃんと働いていると、精神情緒は安定して、また朗らかな気分になります。
逆にうまく働かないとイライラしたり怒りっぽくなったり、また逆に気分が落ち込んで鬱状態になってしまいます。
最近は、鬱症状で困っている人がとても多いですが、この肝の気の失調に原因があるケースが多いようです。
人がストレスを受けると、まず肝の臓がこれに対応して働きますが、これが過剰に働いたり機能低下を起こすと交感神経の過緊張状態に陥るようになります。
そういえば先述の知人の話の方は、めまい症状もあるそうなので、肝の影響を受けていることと思います。お大事になさってください。


