タグ別アーカイブ: 鍼灸治療

鍼灸治療の皮膚刺激による「オキシトシン」

当院の治療法 のページや、このブログでも何度か登場している「オキシトシン」
鍼灸治療における皮膚刺激との関係について、今回は書いてみたいと思います。

皮膚に触れることで心身を癒す手技というのは、古来より世界中さまざまな文化で行われてきました。ギリシャの聖医ヒッポクラテスも触れて病を治したとされ、エジプトの壁画にも触れて病を治す場面が描かれていたり、中国の黄帝内経にも按摩の記述が残っているようです。

鍼灸治療に使用する鍼は髪の毛ほどの細さの鍼を用い、まったく痛みのない浅い部分、多くの場合は皮膚表面に触れるだけで治療が可能です。

子どもさん向けの小児鍼は、接触鍼という肌に優しく触れるだけの刺さない鍼ですが、かんのむし、夜泣き、アレルギーなど様々な症状に効果があります。

皮膚の浅い部分は、交感神経が優位に働いており、経絡治療によるソフトな鍼施術によって、交感神経の過緊張が収まり、心地よい感覚が得られ心身をリラックスモードに導きます。
皮膚に対して施術する経絡治療には、心の疲れを取り癒やす効果があります。

科学的には、脳の疲れを取り心を癒やすホルモンのオキシトシンが皮膚からも分泌されていることが発見され、近年注目されています。

また、皮膚感覚は心の状態を反映していることも解明されています。摂食障害の患者は皮膚感覚に鈍いことや、発達障害や認知症の患者も皮膚感覚に問題があることもわかってきました。

臨床において鍼灸治療はストレス関連疾患に対して有効であるとされていますが、このような、皮膚感覚は脳の働きに大きな影響を与えているという研究結果からも、鍼灸治療の可能性を感じております。

当院で多くしているメンタル治療は、皮膚に対する軽微な施術によって気の流れを正常に整え、気が滑らかに身体を流れるようにすることによって臓腑の働きを助け、心に効くと考えています。

美容鍼灸の話で触れたセロトニン、そしてオキシトシンも、鍼灸のメンタルに対する効能に関して大きな働きをしてくれています。 続きをみる>

東洋医学と「易」

今月の支部会の臨床雜話で触れた「易」の話をしてみたいと思います。

「易」というと、夜の繁華街の薄暗いところに机を置き占っている(ちょっと怪しげ?な)光景を思い出すことでしょう。易は確かに占いです。
しかし、易というのは、易学、易経。学問であります。

易は、地球上にある万物全てのうつろいを文字に表した最初の学問であり、「陰」と「陽」という符号を組み合わせたものです。

(地)、(山)、(水)、(風)、(雷)、(火)、(沢)、(天)

地から天まで、この8つの要素が、自然と人生を支配するものだと古代より考えられました。
(陰陽論の起源となる易経は紀元前7世紀頃、周の文王とその子、周公により成立したとされています。)

坤から乾は、地から天までの8つの要素を文字としてあてたものです。

「当たるも八卦(はっけ)当たらぬも八卦」という言葉がありますね。
八卦とは、陰と陽を示す算木の組み合わせで得られる8種の形に由来しています。

この八卦と八卦をかける(八卦の8種類を2つ組み合わせて)8×8=64通りのパターンに分類されます。八卦は各々意味する事象を備え、この解釈によって占いが可能となるわけです。
ちなみに易者さんによる占いでは筮竹(ぜいちく)と呼ばれる竹の棒を使って占います。

東洋医学と易の話をすれば、一番良いとされている「地天泰」は
下の卦:陽が三つの乾天 / 上の卦:陰が三つの坤地、になっています。

この状態であれば、上の陰は下がり、下の陽は上って、陰陽の向流が行われます。
易では陰陽の向流で、物事が変化し発展すると考えています。
この反対の「天地否」では陰陽の向流が起こりません。

鍼灸治療も「天地否」の状態から「地天泰」の状態にするのが目標になりますね。 続きをみる>

顔面に対する鍼灸治療

現在、鍼灸を受療する方の半数以上が「美容目的」だというデータがあります。
これはTVや雑誌などマスコミの影響が大なんだろうと思いますが、今まで美容と鍼灸がここまで注目されたことはなかったです。

私は鍼灸治療で健やかに美しくなれる健美が手に入ると考えています。
経絡治療をしていると、肌の状態が良くなってゆきます。これについては、敏感な方だと治療を始めてから割と早い段階で気づかれることが多いです。

東洋医学的な解釈では、皮膚表面に巡っている衛気が全身を滑らかに流れるようになった結果です。
西洋医学的な解釈をすれば、自律神経が整えられて皮膚でも血流が改善されているということになります。

そして最近の研究成果において、顔に対する鍼施術で注目すべき事が分かってきました。

顔面の抗重力筋・・といってもすぐにわからないかもしれませんね。口角を上げて笑顔を作る筋肉群です。口の周りの筋肉、そして目の周りの筋肉群に対する鍼刺激によってセロトニンの分泌が多くなり、また脳の血流が増加することが分かってきました。

セロトニンはストレスに対して効果がある脳内物質です。精神の安定や安心感や平常心、頭の回転を良くして直観力を上げるなど、脳の活動を活発にしてくれます。

これが顔面に対する鍼灸治療によりセロトニンが分泌され脳内の血流が改善されて、健美とともにメンタル面でも大きな効果が期待できるエビデンスとなっています。
当院では、特にメンタル面で必要のある方には積極的にお顔の施術をしています。 続きをみる>

ヨーガの個人指導から学ぶこと

新年のタイミングで「今年はもっと自分の心身に向き合っていこう」と、今年1月から隔週でヨーガの個人指導を受けております。もう早いもので、半年以上のレッスンになります。

今は太陽礼拝など少々ハードなポーズも加わって、まぁ歩みは遅いですが進歩してきたのではないかと思うようになりました。

ヨーガはもう何年も前からほぼ独学で続けてきましたが、一度実際に本格的な指導を受けてみ
たいと思うようになり、昨年の年末に偶然見つけたヨーガスタジオに連絡を取ってお願いしました。

守口市のヨガスタジオ YOGA GANGA(ヨガガンガー)代表 講師:かわちゃん


指導してくださる先生は、とても熱心な素晴らしい方でインドへ何度も行かれており、私が望んでいたインド哲学に基づく本格的なヨーガを教わることができております。出会いに感謝ですね。

私が行っている鍼灸は中国がその発祥ですが、その源をたどればインドにあるのではないかと考えています。
チャクラやプラーナも、鍼灸のツボや気の概念と多くの点で重なります。
ヨーガを教わることで、鍼灸の郷里に想いをはせています。

実際に指導していただくことで、私自身の身体のクセ・無駄な力の入り方・姿勢の悪い点など、的確に指摘してくださり、毎回私なりの課題をいただいています。
常にバージョンアップしている鍼灸治療を、これからも末永く続けられるよう、ヨーガの実践を通じて心身のメンテナンスをしてゆきます。 続きをみる>

アロマを勉強中です

こうも雨が続くと、ジメジメして気分がスッキリしませんね。
家で過ごす時間が増えている方も多いのではないでしょうか。
コロナウイルス対策で、おうち時間を楽しむグッズの売れ行きが良いそうですね。

私はというと、今、アロマに凝っています。
以前から趣味的には好きでしたが、認知症にアロマの香りが効果的だという本を読んでから、おもしろいなぁと思い関心が高まりました。

前述の本は鳥取大学の先生が書いた本です。
 文献参考:認知症予防に対するアロマセラピーの可能生
 (鳥取大学医学部保健学科 生体制御学 谷口 美也子 助教授 浦上 克哉 教授)

ローズマリー・カンファーとレモンのブレンド精油で、朝2時間香りを嗅ぐと認知機能や記憶力に良いと… 介護施設でのアロマセラピー導入結果など取り上げられていました。
実際にやってみると、なんとなく頭の回転が良くなって集中力が向上するのを感じます。

それから少しテンションも上がるみたいです。
鍼灸治療にアロマセラピーの要素も付加すると面白いのではと勉強中です。
今後のブログでも、その学習の成果をご紹介したいと思います。 続きをみる>