タグ別アーカイブ: 皮膚

東洋はり医学会なみはや支部 例会に思う「感覚」の大事さ

先日21日の日曜日は久しぶりの、東洋はり医学会なみはや支部の例会でした。

当日参加した支部員からは、やっぱり皮膚感覚なんですね、との感想がありました。
LINE や電話・メールで連絡を取り合い、コミュニケーションと座学での学習は継続してきましたが、手から手へと伝える技術指導は感覚的なものです。

聴覚・視覚まではある程度オンラインでも補えますが、嗅覚や触覚はなかなか再現が難しいようですね。VR用触覚デバイスなども出てきているみたいですが、現在のARやVRは視覚や聴覚によるものが主であり、触覚については開発が遅れています。

最近注目されているのが「ハプティクス(触覚)技術」。画面をわずかに振動させてユーザーに情報を伝えるiPhoneの「Haptic Touch」など、スマートフォンとして既に普及しています。
ゲーム機器やVRデバイスなどエンターテインメント機器の開発は特に目覚ましく、多様な製品を生み出しています。

いま現在のように人との接触が制限されると、タッチテクノロジーの必要性が高まります。
人間が外界を認知するときの感覚、すなわち視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の「五感」が全て再現される日も近いのかもしれません。

ちょうど支部会の臨床雜話の中でも、皮膚について話をしたところでした。
NHK BSで放映されているヒューマニエンスという番組で、「“皮膚” 0番目の脳」 と言うタイトルで興味深い内容でした。進化の課程で、皮膚には五感すべての機能が備わっているということです。

AIなどで五感を数値化するにしても、温度感や湿度、間合いや雰囲気であったり、それこそ心や感情などの表面ではわかりにくい機微に触れる、というのは、やはり「リアル」でないと感じられないものだと私は考えています。

ひとまずは、来月の例会も行えますよう収束を願うばかりです。

それから、なみはや支部のホームページがもうすぐ完成しそうです。
私も学術顧問として所々登場しています。また公開したら、お知らせさせていただきます。

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お肌の大敵、春の乾燥注意!

昨日までのここ数日は春のように暖かく、過ごしやすい日が続きましたね。
大雪のニュースが報道されていたのもついこの間のことですが、3月にかけて三寒四温。季節の変わり目です。そんな時期は、どうも体調を崩しやすいだけでなく、お肌の調子も乱れがちです。

基本的に冬が乾燥しやすいとされていますが、乾燥のピークとされているのは 1・2月だそうです。
外的環境の湿度は降水量や気温によって大きく影響を受けてしまうので、積雪など降水量の多い時期となると湿度は高まります。

もちろん冷暖房の環境下や地域差もありますので一概には言えませんが、美容業界の方などは「魔の2月」とまで言うほどに、実は2月が1年で一番乾燥する時期なのだとか。

暖かくなってきた春の季節は、乾いた春風や花粉・砂埃・徐々に強くなる紫外線など外的ダメージも強くなり、肌はとても過酷な状態になります。冬を過ごした乾燥肌に加えて、外的刺激が加わる事で肌は過敏な状態になり、乾燥はもちろん湿疹やかゆみなどの肌トラブルを引き起こしやすくなります。

また春先は、気温が変動することで起こる寒暖差疲労に加え、新年度の始まりでもあり、仕事や引っ越しなど環境の変更によるストレスも受けやすく、自律神経も乱れやすくなります。特に今年はコロナ禍の不安も相まって、不眠の症状でお困りの方も増えています。

ホルモンバランスや体の免疫力も低下すると、体調だけでなく肌のバリア機能も低下してしまうので、肌はさらに過敏な状態になります。

そうした外的ダメージと内的ダメージが加わる事が乾燥肌を加速させ、肌トラブルを引き起こす引き金となっているのです。お手入れをせずに乾燥肌を放っておくと、シワ、シミ、たるみ、ほうれい線、くすみなど肌の老化を早める原因につながります。

 

経絡治療に美肌効果があることはあまり知られていないように思います。
昨今、美容鍼灸としてマスコミで取り上げられていることもあって、美容鍼灸のイメージでは、これでもかというぐらいの量の鍼が顔に刺されているのを想像する方も少なくないかと思います。

ですが、もともと生命力強化を行う経絡治療は、美容鍼灸として顔に特別施術をしなくとも、美容美肌効果があります。

通院されている方のお話でも、不定愁訴などの治療を続けているうちに、肌の代謝が良くなって肌の状態そのものが良くなっていくと聞きます。肌のきめが細かくなった、肌につやが出る、化粧ののりが良くなるとかおっしゃいます。

アトピー性皮膚炎の既往がある方は、ステロイドのためにお顔に黒ずみもあり乾燥した状態でしたが、治療に通われるうちに徐々に黒ずみが減少し、肌につやと潤いが出てきました。また施術後は、全体に顔の浮腫が取れて引き締まった状態になります。

このようなことは経絡治療をしているとよくあることです。治療を続けているうちに、肌の代謝が良くなって肌の状態そのものが良くなって行きます。

経絡治療の全身調整だけでも皮膚の状態は良くなりますが、美容目的で来られている方には顔面に対する鍼施術を加えることでよりいっそう美容効果が上がるようです。経絡治療での鍼施術は、皮膚に触れるだけの治療なので痛みも無く内出血などの心配もありません。

経絡治療の全身調整に、もともと美容美肌効果があることを知っていただければと思います。

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鍼灸治療の皮膚刺激による「オキシトシン」

当院の治療法 のページや、このブログでも何度か登場している「オキシトシン」
鍼灸治療における皮膚刺激との関係について、今回は書いてみたいと思います。

皮膚に触れることで心身を癒す手技というのは、古来より世界中さまざまな文化で行われてきました。ギリシャの聖医ヒッポクラテスも触れて病を治したとされ、エジプトの壁画にも触れて病を治す場面が描かれていたり、中国の黄帝内経にも按摩の記述が残っているようです。

鍼灸治療に使用する鍼は髪の毛ほどの細さの鍼を用い、まったく痛みのない浅い部分、多くの場合は皮膚表面に触れるだけで治療が可能です。

子どもさん向けの小児鍼は、接触鍼という肌に優しく触れるだけの刺さない鍼ですが、かんのむし、夜泣き、アレルギーなど様々な症状に効果があります。

皮膚の浅い部分は、交感神経が優位に働いており、経絡治療によるソフトな鍼施術によって、交感神経の過緊張が収まり、心地よい感覚が得られ心身をリラックスモードに導きます。
皮膚に対して施術する経絡治療には、心の疲れを取り癒やす効果があります。

科学的には、脳の疲れを取り心を癒やすホルモンのオキシトシンが皮膚からも分泌されていることが発見され、近年注目されています。

また、皮膚感覚は心の状態を反映していることも解明されています。摂食障害の患者は皮膚感覚に鈍いことや、発達障害や認知症の患者も皮膚感覚に問題があることもわかってきました。

臨床において鍼灸治療はストレス関連疾患に対して有効であるとされていますが、このような、皮膚感覚は脳の働きに大きな影響を与えているという研究結果からも、鍼灸治療の可能性を感じております。

当院で多くしているメンタル治療は、皮膚に対する軽微な施術によって気の流れを正常に整え、気が滑らかに身体を流れるようにすることによって臓腑の働きを助け、心に効くと考えています。

美容鍼灸の話で触れたセロトニン、そしてオキシトシンも、鍼灸のメンタルに対する効能に関して大きな働きをしてくれています。 続きをみる>

15年間通っています(NYさん 30代 男性)

私は30代の男性で、タイトルにもある通り15年間奥田先生にお世話になっている者です。
これまで、メンタルや皮膚のトラブル時、何となく調子が悪い時などに施術をお願いしてきました。よく分からない症状が出たら来る、私にとっての駆け込み寺のような場所になっています。

長年お世話になっている人間として、来院を検討されている方にとって参考になる情報を提供できればと思います。

【奥田先生】
非常に穏やかな方です。老若男女、外交的な人も内向的な人も話しやすいと感じるのではないでしょうか。何事も無理強いせず、そっと寄り添ってくれるイメージを持っていただけると良いかと思います。また、勉強会を通じて後進の教育にも力を入れていらっしゃるそうです。

【院内の雰囲気】
先生お一人で切り盛りされているため、話し声が聞こえることもなくとても静かです。

【施術中】
痛くない鍼を使用されているらしく、施術中は全く痛みを感じずむしろ心地良いくらいです。かすかに聞こえるゆったりとした音楽と相俟って、何度も寝てしまったことがあるくらい非常にリラックスできます。また、使い捨ての鍼を使用していると仰っていました。そしてお灸は鍼以上に気持ちが良いです。

【施術時間】
40-50分くらいです。

【症状の改善の仕方】
続けて通っていると小さな変化を感じるようになり、いつの間にか症状がなくなっています。
【立地】
大阪地下鉄「大日」駅から徒歩7分程度です。路地を入ったところにあるため、グーグルマップ等を参照しながら行った方が良いかもしれません。

いかがだったでしょうか。私が15年間通っている理由が少しでも伝わっていれば幸いです。 続きをみる>

東洋医学における「肺」の関係 ②

昨日(東洋医学における「肺」の関係 ① )の続きです。

本来、肺はみずみずしく潤った状態を好む臓器なので、大気が乾燥してくると、肺の潤いが不足し、さまざまなトラブルがおこりやすくなります。

例えば、風邪を引きやすくなる、鼻づまり、くしゃみ、息切れ、のどのかゆみなどの鼻や喉のトラブルのほか、中医学では、皮膚も肺の一部とみなしているため、肌の荒れ、多汗、アトピーなど肌のトラブルも、肺の潤い不足が原因と考えます。

肺が潤っていると、鼻・喉のトラブルはなくなり、お肌もキレイに保てるです。

それでは、肺がいつも潤っている状態にするためには、どのような生活をすれば良いでしょうか。
1つめは、「呼吸器を鍛えること」
呼吸器を鍛えるのにもっとも有効で簡単な方法はゆっくり静かに息を吐くことです。
鼻呼吸することも大事です。イライラが少なくなります。

2つめは、「肺を潤す食べ物を積極的にとること」
肺を潤す食べ物にはいろいろなものがあります。ゴマ、くるみ、蓮根、蜂蜜、梨、金柑、ユリ根、白きくらげ、真珠、大根、かぶ、キャベツ、しろねぎ、など。

空気が乾燥してくる季節に摂れるものが代表格です。今の季節、肌の乾燥が気になるヒトは、お肌のお手入れをきちんとするとともに、呼吸と食べ物にも気をつけましょう。

3つめは、「笑うこと」
笑いというのは一種の健康のための運動です。笑うことにより、胸の筋肉を使うことになり、肺活量が増します。

中医学的には、笑いは、十分な空気を吸い、体の中の汚い空気を出すことにより、血行促進を促すので、疲労回復につながると考えられています。

最後に、「いつもよりこまめに常温以上の水をとること」
肺の機能を高めるには「乾燥」は大敵です。
肺が傷付きやすくなるのはもちろん、水分の調整や皮膚のコンディションも、上手く作用しなくなりますので気をつけなければいけません。 続きをみる>

東洋医学における「肺」の関係 ①

今回は、新型コロナウイルスの「肺炎」にちなんで、「肺」と東洋医学での関係性についてお伝えしたいと思います。

西洋医学的には、「肺」とは端的に言えば呼吸によるガス交換です
膜と毛細血管の壁を通して、呼吸による二酸化炭素と酸素の交換(ガス交換)が行われています。

息を吸えば、酸素は毛細血管を通じて体内に運ばれ、息を吐けば、二酸化炭素が出されます。
このようなガス交換は、濃度の高低によって物質が移動する拡散と呼ばれる現象によってなされております。

東洋医学における「肺」とは、正気を取り入れ濁気を排出する役割があります。
ここでの濁気には、二酸化炭素と【体内の水分】も含まれています。

肺の機能が低下すると、大気からエネルギー生成できない状態となり、肺虚となります。
肺の各機能(呼吸器系の機能、体表部の防御機能)の失調として、呼吸器や鼻、皮膚などの異常の結果、かぜをひきやすくなったり、息切れ、汗が出やすいなどの症状が現れます。

また、漢方医学において肺は呼吸だけでなく、体の水分代謝を司り、体の水分を全身に行き渡らせ、【皮膚を潤し毛を潤す】という働きも担っています

肺の機能を高めることによって、ターンオーバーが正常化し、髪のパサツキや切れ毛を防いだり、皮膚を乾燥から守り、シミやソバカスになりにくい状態を作り出します。

つまり、肺と皮膚との関係は大いにあるのです。

冬の終わりから春先や、秋頃など、乾燥気候時の影響を最も受けやすいのは、咽喉や鼻、気管支などの呼吸器と皮膚で、東洋医学では呼吸器に皮膚を含めてとらえています。

健康な人の肺は、水と血によって潤されていることで、呼吸と防御の役割を果たしています。
したがって乾燥気候によって肺の水血が不足してくると、カラ咳、咽喉の乾燥、声が掠れる、皮膚の乾燥感といった、乾燥特有の症状が表われやすくなります。

少し、長くなりそうなので今回はこの辺で。続きはまた明日書きたいと思います。 続きをみる>