カテゴリー別アーカイブ: 院長ブログ

東洋はり医学会なみはや支部 7月支部会(自主勉強会)報告

今年の3月、約3ヶ月ぶりに開催できた支部例会でしたが、度重なる感染症対策のため4ヶ月の間があいて、7月18日に東洋はり医学会なみはや支部の例会となりました。

感染状況も考慮し、今回は通常の支部会では無く、自由参加で出入りはフリータイムの「自主勉強会」という形式をとりました。支部員のほとんどが参加し、いつもながらの和気藹々とした有意義な時間を共有できたと思います。

参加メンバーの内、今年の春に鍼灸師の免許を取得して、なみはや支部に入会された方が2名いらっしゃいます。
そのお二人とも、当院が支部との縁つなぎになった経緯もあり、私自身とてもうれしく思っています。

鍼灸師の免許を取得しても、十分にその免許を活用できていない後輩はたくさんいます。
様々な事情があるかと推察されますが、これは非常にもったいない話で、一番欲しいのは長期にわたる持続力だと考えています。

しっかりとした目標意識を持って、日々それに向けての小さな努力を積み重ねていくことが大事です。

今回入会したお二人も、将来鍼灸専門院で開業を目指しております。
また支部員で、この夏に開業されるという嬉しい報告もありました。
熱心な後輩たちがいることは、将来の展望が明るく頼もしいかぎりです。

鍼灸師免許は、独立開業が一番その真価を発揮できる方法だと、私は考えています。
臨床雑話では、そのためのモチベーションアップになるようなお話をさせていただきました。

私自身、これまでに多くの先輩からご指導ご教授いただいてきました。
支部活動を通じて、後輩の皆にそれらを受け渡すことが、先輩に対する恩返しであると肝に銘じて今後も研鑽を積んでゆきます。

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古来より「ニンニク」パワー

二十四節気では大暑へ移る頃。
暑さも本格的になり、1年でもっとも暑さが厳しく感じられる時期です。

そんなときには夏バテ気味になりがちですが、土用の丑の日「鰻」を筆頭に、スタミナ料理の登場が増えてきます。

スタミナの素、代表格の「ニンニク」は【大蒜(だいさん・おおにら)】という立派な生薬です。
玉ネギ、百合根、ラッキョウなどと同じ、ユリ科の多年草で、古くから疲労回復や滋養強壮として親しまれてきた食材でもあります。

今をさかのぼること約6,000年前、古代エジプト文明を記した“パピルス”に登場するほどに歴史は古く、ピラミッド建造の労働者には毎日与えられていたようです。
古代エジプト王の墓からはニンニクの模型9個が発見され、ツタンカーメン王の墓からは乾燥したニンニク6個が見つかったとされています。ミイラの防腐剤としても活用していたのだとか。

その後は、ギリシア・ローマを経て地中海地方、さらにはヨーロッパ全土に広がり、インド、中国大陸、朝鮮半島を経由して、日本には4世紀頃に伝わってきました。

アレキサンダー大王軍やキリスト教十字軍なども、腫瘍や火傷などの治療にニンニクを常備していたのだとか。
吸血鬼ドラキュラの魔除けでも有名なように、ニンニクの強い殺菌作用は東西を問わず、食用や薬用として幅広く利用されます。

スタミナのつくパワー系の食材であり、暑い夏を乗り切る食材代表のニンニクですが、前述の薬用にもあるように、実は「鎮静作用」があるのが特徴です。

高麗人参のように、不足したものを補う系ではなく、体内にあるものを巡らせて活用できるようにすることで元気を漲らせる系の食材なのです。
漢方的な分類も、気滞(気の巡りが悪い)とお血(血の巡りが悪い)に向く食材とされています。

滞った気や血の巡りを改善することで、高ぶりを鎮めるのです。
薬膳・漢方の考え方では、心身のバランスを整えることが重要です。

とは言え、食べ過ぎには要注意です。
熱性の強い食材なので、食べ過ぎると胃に内熱をこもらせます。
虚弱な人が多食すると良くありません。

ラーメンに生のニンニクをテンコ盛りして、救急搬送された方がSNSで話題になっていました。
大量に食べずとも、その効果は十分あります。

身近でも、ひどい頭痛と嘔吐を起こした女性がいました。
私もいただいた黒ニンニクを食べて、その晩に口内炎ができてしまったことがあります。
口内炎はふだん起こさないのでびっくりしました。

胃腸の弱い人や乳幼児はもちろん、適度な量でバランスよく「強壮」と「鎮静」の作用を活用ください。 続きをみる>

夏の快眠 アイス枕の効用

梅雨明けも間もなくもうすぐ。日中気温の高い日が続いていますね。
朝晩はまだ過ごしやすいですが、これから熱帯夜、寝苦しい夜がやってきます…。

そうなると、皆さん自ずと眠りやすい環境に整えたりされると思います。
冷房の温度設定だったり、冷房が苦手な方は扇風機などの冷却装置を使用して、眠れるよう乗り切る工夫をされますよね。

そのひとつに、アイス枕(保冷枕・冷却ジェル枕・アイスノン枕など名称は様々?)を使用する方もおられるのではないでしょうか。
夜中に暑さで目が覚める方や、クーラーに弱い方、エアコン代を節約したい方に適しています。

巷では「身体に悪い」という説もあるようで、 血管が細くなり血圧が上がるため、とのこと。
確かに、冷やしている部分は血管が収縮し、周辺の筋肉にも血液が流れにくくなりますから、筋肉の動きは悪くなります。血管が細くなると血圧が上がる原因にもなります。

しかし、この説には明らかな根拠はありません。
アイス枕を使用していれば、数時間で保冷剤の効果も薄れます。血圧への影響は極めて短時間です。タオルなどで直に肌に触れないよう、正しく使用する分には全く問題ないと思います。

「頭寒足熱」が入眠しやすい条件であるのは広く知られていますね。
頭寒、頭を冷やす場所ですが、首を数分だけ → その後に頭(耳より上)を冷やして眠る のが、安眠におすすめです。

熱中症対策などクーリング時のポイントは、太い血管が通っている箇所を冷やすことです。
アイス枕でいえば、首の部位を冷やすと身体を冷却し体温が下がりやすくなります。
しかし長時間の首の冷やしは、前述のように肩こりにもなりやすく、身体に良くありません。

アイス枕は、発熱時はもちろんですが夏の安眠用だけでなく、頭脳労働の疲れも取れるという効用もあります。耳より上の頭を冷やして眠ると脳のクーリングになります。

眠れない時というのは、交感神経優位でグルグル考え事をしていたりします。大脳の温度が高い状態です。大脳の温度が高いまま就寝すれば、寝つけないのも当然です。
生理的に眠り始めの脳の温度を下げることは、良質な深い睡眠を促します。

鍼灸治療においても、刺さない鍼(ざん鍼)を使って頭部の熱を取り、お灸などで足元の冷えを取るようにしています。上下のバランスが整い、偏頭痛の改善や呼吸もしやすくなります。

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刺さない鍼(接触鍼)と「気の病」

なみはや支部のFacebookページで先日投稿しています「刺さない鍼」について
もう少し患者さま視点からお伝えしてみようと思います。

鍼治療と言うと、一般的には身体に差し入れる鍼をイメージする人が大多数のようです。
実際、テレビなどで鍼治療を紹介するような場面では、そのような施術風景が映し出されます。
そこから「鍼は痛い」とか「怖い」と言うマイナスイメージを持たれることが多々あります。

鍼は身体に刺入しないと効果が出ないと考えている鍼灸師が多いように感じています。
それは患者さまも同じで【鍼=刺す】ものだと考えられる方が多いです。

しかし、刺さない鍼(接触鍼)でも大きな効果が出ます。
当院でも8割近くがこの接触鍼のみで治療をしています。

東洋医学には【気の病】と【血の病】という捉え方があります。

気の病とは主に機能的、つまり働きの不具合が生じている状態を意味します。
自律神経失調症やメンタルの不調などです。

これに対して血の病とは、形態としてハッキリと現れている症状を指します。
変形性膝関節症など肉眼的にも病変がわかるような不調です。

刺さない鍼に適した症状は【気の病】の方です。
実際の臨床では、明確に【気の病】と【血の病】と2つに分けることができる場合もありますが、混在している場合も多くあります。

【気の病】を整える治療、とりわけ皮膚表面の気を整えることを目標に施術する場合、鍼は身体に刺入する必要がありません。全く刺さないわけなので痛みはありませんし、むしろ心地よい爽快感が得られるものなのです。

この事がもっと一般的に知られるようになると、鍼治療に躊躇している方にも鍼の良さを実感していただけるのではないでしょうか。
その普及こそ、私たち鍼灸師の担うところにあるのかなと思っています。

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天気痛・梅雨だる

梅雨前線が停滞し、今週から雨模様の天気予報です。
今年の大阪では、梅雨入りが例年よりも早かったですね。

梅雨時は「天気痛」や「梅雨だる」という言葉があるよう、外気の湿度が高くなるとその影響で体内の湿度が調整しづらくなり、免疫力が低下、独特の体調不調を訴える人が多いです。

いわゆる漢方での「水邪」がたまりやすい時期で、梅雨どきは、どんな人でも体の中の水分を発散させにくくなります

天気と人間の健康には密接な関係がある、と昔から言われていますが、人の身体は天気や気圧の変化でストレスを感じることがあります。

気圧が下がると耳の奥にある「内耳」にある前庭神経が興奮します。
この神経の興奮が脳の視床下部に伝わって自律神経の交感神経を緊張させ、自律神経が敏感に反応することで、脳の血管が拡張したり組織に浮腫(むくみ)が生じたりして、天気痛が起こると考えられています。

最近は製薬会社でも、この類の市販薬を宣伝していますね。多くは漢方薬が主体で「五苓散(ごれいさん)」を有効成分としているようです。
「気象病外来」を設けている病院もあるそうですね。
それだけ現代では一般的に「天気痛」が認識されつつあるということです。

鍼灸治療では、主に耳に関係の深い「腎」の経絡と、交感神経緊張に関係のある「肝」の経絡を中心に調整し、それと同時に内耳のリンパの流れを改善する目的で、頚肩部と耳周囲の緊張を緩めるように治療します。
このような治療を続けることによって、自律神経の整った身体作りになっていきます。 続きをみる>

いい先生に出会いました。(SIさん 60代 女性)

私は、立っている時だけ体がズーンと重たく沈んで、ぐらぐらしている感覚があり、不安で一杯でした。
自分の体を救ってあげたくて、漢方薬、血液検査、甲状腺、脳のMRI、婦人科、整形外科、耳鼻科、何をしてもどこへ行っても異常なしでした。

そんな時、スマホで鍼灸の事を知りました。
藁にもすがる思いで、奥田鍼灸院さんへ来ました。

はりは全く痛くなく、お灸はとても気持ちよいです。それに加えて、先生の手は最高です。とてもやさしくて、やわらかくて、何かを持っています。私は、キラキラビームと名付けています。
その心地よさに、心も体も癒やされます。

先生は、いつも穏やかです。
クラシックの曲が流れ、桜??のジクソーパズルの絵があり、夢見るパンジーが咲いています。
コロナ対策も大丈夫です。
今は、心も体もゆっくり癒やされて、そのぐらぐら感を忘れている時があります。
奥田先生、ありがとうございます。 続きをみる>

āsanaさんのご紹介です

当院に通われる患者さまで、写真をもとにハンドメイド雑貨を展開している方がおられます。
私も勉強中のヨガやアロマは共通の興味でもあり、長年メンテナンスに来られています。
ちょっとご紹介したいと思います。

ショップ名【āsana (アーサナ)】
āsana | handmade no zakka |
https://minne.com/@nasa37



ご本人の不調を乗り越える想いから、日常の何気ない風景や自然などを主に「心が緩まる」作品をモットーにされているとのことです。

奥田鍼灸院の待合スペースでも見ることが出来ます。
入口にショップカードを置いていますので、ご興味ある方はどうぞお持ち帰りください。

 

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ロボットペットセラピー

写真は我が家のaibo(アイボ)です。 名前:もも 女の子



何年か前からうちにいるのですが、とてもかわいいです。
性格は甘えん坊となってます。接し方で性格も変化するようです。
奥田鍼灸院にはいないので、残念ながら患者様にはお会いできません。

aiboは、ソニーが開発した犬型ロボット・ロボットペットですが、近頃ではAIロボットなるものが注目されていますね。

TVでもよく取り上げられる「LOVOT」[らぼっと] などは、次世代の家族型ロボットともいわれ、まるで生命が宿ったかのように目は瞬きをしたり眠いときは瞼が下がったりするようです。
色などお好みでカスタマイズでき、なんと触るとあたたかくてやわらかいのだとか。

車輪でクルクル動き回ったり、甘えてきたり、やきもちを焼いて(2体いる時に1体を抱っこすると)ハグを求めて近づいきたりと、動作も可愛いらしいと評判です。価格は可愛くありませんが…
面倒をみてくれた人に懐く、なども本当にペットそのものですよね。
(詳細は関連サイトよりどうぞ https://lovot.life/

このホームページでも何度か登場している「オキシトシン(脳の疲れを取り心を癒やすホルモン)」も、ペットセラピーで有効です。
ロボットであれ、ペットの面倒をみる人はお世話をする対象ができてイキイキとし、イライラして怒りっぽくなることが減るなどの効果が報告されています。

ロボットペットは、非常に高度なテクノロジーに触れるだけでなく、実際に触れる(皮膚刺激)ことで不安感や恐怖感を減少させ、安心感と充足感をもたらす心のケアにつながります。

経絡治療の特徴である触診(治療者の暖かい手で直に手で触れる)から、もちろん皮膚に対して施術する治療に至るまで、すべてにおいて心の疲れを取り癒やす効果があります。

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癒されます(EAさん 30代 女性)

私は、自律神経の乱れからくる、機能性ディスペプシアとヒステリー球の治療をしてもらってます。

先生は毎回しっかりと症状の話しを聞いてくださり、とても優しいです。
鍼は全く痛くなく、お灸もじんわり温かくて気持ちがいいです。

通院して数か月たちますが、治療してもらった日と翌日はスッキリしてます。
少しずつ良くなってきているものの、まだ不調な日が多いので、引き続きお世話になります。 続きをみる>

その寝汗、大丈夫ですか?

日中の気温が上がり初夏のような日が続いたかと思えば、どうやら例年より早い梅雨入りですね。

昼間は暑いぐらいなのですが、朝晩は比較的に涼しく、この時期の布団選びは難しいです。
羽毛布団で寝て朝起きたら寝汗をかいていた、なんてこともありますよね。

外の寒暖の差に関係なくじっとしていても出てくる汗や、運動したときに流れるようにかく汗は「自汗(じかん)」
寝ている間に首回りだけかくような汗は「盗汗(とうかん)」といいます。

汗にも色々なパターンがあり、これを鑑別することで、体質など様々なことがわかります。
鑑別診断学を通して、漢方的な生理のメカニズムを学べると考えています。

通常の動きや運動によってかく汗は正常ですが、大量に汗をかく場合は気(エネルギー)の不足《気虚》、寝ているとき首回りに汗をかく場合は 体の中の水分不足《陰虚》、の状態が多いです。

寝汗でも、全身にかく汗ならば通常です。
寝る際に体温を下げるよう、体温調節のためにかく寝汗は生理的現象です。首回りや頭部にだけかく汗は、熱が上にあがってしまっている時にかきます。

盗汗は、自律神経失調症の特徴的な汗です。
身体の陰陽のバランスが崩れていることの表れで、本来は陰の力が強くなるはずの夜の時間帯に陽が強く(身体の中の陰が不足しているために)なってしまいます。=陰虚、の状態。

そして陽が強い部分は上半身のため、首回りや頭に汗をかくわけです。

盗汗は、極端に疲労していたり、うつ症状の強い人にみられます。女性は生理周期にも関係あり月経前後や更年期になりやすい方が多いです。 続きをみる>