風邪予防に衛気(えき)の働き
2025/02/04
年始からインフルエンザ・風邪が流行っていましたが、気をつけていたつもりの私も先日ダウンしてしまいました。
数日間治療もお休みにさせていただき、ご迷惑をおかけいたしました。
滅多に体調を崩さないので、おそらく初めてのことかと思います。
病院を受診しましたが普通の風邪扱いでした。熱はそれほど高くならなかったんですが、とにかく声が出ない状態が続きました。(咳もなく、喉が痛いわけでもないのですが…)
先週の木曜日から診療は再開しておりますが、たまに声がかすれます。私自身はすっかり元気ですが、もし聞き取りにくかったらご容赦ください。
ウイルスや細菌、花粉などの外的刺激から体を守るには、「衛気(えき)」の働きが大切です。
衛気とは、中医学において体表を保護し外敵の侵入を防ぐ「気」のことです。免疫力を調整し、皮膚や粘膜を丈夫にすることで、体を守ります。
「気」は脈管に拘束されず経脈外をめぐっており、外は皮膚・肌肉から、内は胸腹部内の臓腑にいたるまで全身にくまなく分布しています。
衛気には、体表をバリアのように保護して外邪の侵入に抵抗する、汗腺を開閉することにより
温調節をはかる、臓腑を温煦(おんく)する、皮毛を潤沢にするなどの機能があります。
衛気を高めるには、胃腸の働きを整え、肺の機能を高めることが効果的です。また、漢方薬や鍼灸などの治療も検討できます。
経絡治療を継続して受けていると、ほとんどの方から風邪をひきにくくなった・もしくは風邪をひいても寝込むようなことがなくなり軽くすむ、と言われます。
西洋医学的にみれば、経絡治療で免疫力が強くなっていると言うことですが、東洋医学では衛気の働きが補われたと解釈できます。
経絡治療をしていると肌の状態が良くなってゆくと言われるのも、東洋医学的な解釈では、皮膚表面に巡っている衛気が全身を滑らかに流れるようになった結果ですね。
今週は大寒波だそうで、私もしばらくは衛気を高めていくよう養生します。