自律神経失調による腹部の張りと痛み
2015/08/28
自律神経のアンバランスで起こる症状には様々なものがありますが、人それぞれの体質や環境によって強く症状を現す部位は異なります。腹部の訴えを強く表していた症例を紹介します。
◇男性36歳◇
腹部特にみぞおちから胃の部分に書けての張りと痛みが10年間続いている。
大学病院で胆道ぢすきねじーと診断され投薬を受けたがあまり好転がみられず当院を受診されました。心窩部の張りと痛みは一日中続き、特にストレスを強く感じると増悪して痛みが背中にも感じるようになって辛い。
経絡治療の診察によって肝と脾の変動として治療しました。肝虚脾実に対応した経穴に施術後、右胆経絡の気の流れを良くするように右足部の経穴を選んで施術、背中の緊張を取るために温灸などをしました。このような治療を 週2回のペースで行ったところ、5回目で腹部の緊張は少し緩むようになり疲労感が減少し10回目の治療で当初の張りと痛みはほぼ消失しました。今は健康管理のため、2週間に1度程度来院されています。
肝の臓は全身の気の流れをスムーズにする働きがあります。これがうまく働かないと気の停滞を起こします。肝の経絡は直接みぞおちに影響を及ぼし、胆の経絡も停滞すると胆道に悪影響を起こします。人がストレスを受けると、まず肝の臓がこれに対応して働きますが、これが過常に働いたり機能低下を起こすと交感神経の過緊張状態に陥るようになります。