小正月・どんど焼き

旧暦の1月15日は、立春後の望月(もちづき:満月のこと)にあたります。
その昔この日を正月としていましたが、やがて太陽暦になると、1月1日の元日を「大正月」、1月15日を「小正月」と呼ぶようになりました。

大正月が年神様を迎える行事なのに対し、小正月は年神様を見送ります。豊作祈願や家庭的な行事が多いのが特徴です。大正月を男正月、小正月を女正月ともいい、松の内に多忙をきわめた女性をねぎらう休息日でもありました。

また、この日にしめ飾りなどの正月飾りを焼く「左義長」を行い、正月行事に区切りをつけます。このように年神様を見送って正月行事も無事終了となるので、1月15日を「正月事じまい」といい、15日までを「松の内」とする地方もあります。

「左義長」とは、小正月に正月飾りや書き初めを燃やす行事で、その煙に乗って年神様が天上に帰ってゆくとされています。「左義長」は、三毬杖(さぎちょう)という青竹で正月飾りを焼いたことに由来します。

通称は「どんど焼き」「どんどん焼き」「どんと」「とんど」など地域によって様々に呼ばれ、その火で焼いたお餅などを食べると無病息災で過ごせるといわれています。

香川県では「おみかん焼き」といって、古い新具や古いお守りを燃やした火でみかんを焼き、無病息災を願う神事が行われているそうです。

ところで、みかん自体の栄養効果(ビタミンCや食物繊維が豊富、抗酸化力が強く、悪玉コレステロールの酸化を防ぐ働きがあります)もさることながら、みかんの皮は漢方では『陳皮』、胃やのどの病気を改善する漢方として用いられています。

陳皮の効用ですが、理気作用(りきさよう)と言って気の流れをスムーズにします。
理気作用とは、めぐりが悪くなった「気」を整える働きのことです。ストレスから起こる気滞の症状、気分のイライラや気持ちがざわつく感じなどにも効果が期待できます。

そのまま生で食べればみかんの皮を食べる機会は少ないですが、こんなに身近にある食材でも、お手軽に漢方や薬膳を体験することは可能です。焼きみかん、身体が芯から温まりやすく、寒いときや体温を上げたいときにもオススメかと思います。