せき・咳払いと梅核気

先日より支部会のホームページやFacebookページが整い、緊急事態宣言下で支部員同士会えない間でも、意見交換など少しずつ活動的になってきたようで嬉しく感じます。

昨日Facebookページに私の報告で投稿しています「梅核気(ばいかくき) 」について、ここでも取り上げてみます。

ご時勢的に「せき」や「せき払い」を人前でしにくい今日この頃ですが、してはならない時に限って喉の詰まりを感じる、という人がいます。コンサートや講演会など周りが静かな時ほど気になりますよね。

こうした喉の詰まりは、東洋医学では喉の部分の気の滞りが主な原因ととらえ「梅核気(ばいかくき) 」と呼んでいます。

梅核気というのは、ちょうど梅の種のような物が喉にひっかかっている、または詰まったような感じを常に感じている状態です。病院で検査をしても喉には異常は無く、飲み込みづらいなどの違和感や、喉が狭くなっていて呼吸が苦しいとか息が充分に吸えないなどの様々な訴えがみられます。

当院でも、メンタルの訴えで来院される方の多くが喉の異常を抱えておられます。
ストレスを抱えて言いたいことも言えない、我慢しがちの人に多くみられます。

梅核気が重症化すると「ヒステリー球」とも呼ばれるようになりますが、喉の詰まり感と胃の張り・痛みで来院された患者さまも、自律神経の乱れからくる機能性ディスペプシアとヒステリー球を現在治療中です。

東洋医学においては原因の一つとして肝の気が上昇して滞っている状態と考えます。
鍼灸で、肝の疏泄機能を高めて気の滞りを解消する方法を行います。

奇経の陰維脈は、その流注が天突と廉泉で喉を巡っていて、期門で肝に直接入っていることから、梅核気に対して高い効果が期待できます。

治療では、特にみぞおちの所の緊張がポイントになります。
逆流性食道炎などを含め、メンタルに問題があると「心窩満」(みぞおちの所の緊張)の状態になっています。心窩満は主に肝の病床です。これを緩めることが治療では目標になります。

「肝の疏泄(そせつ)機能」と言いますが、鍼灸治療でもこの肝気を調節して全身の気の流れを滑らかにすることで、メンタル面の症状も比較的早く軽減することができます。

当院で行っているメンタル治療は、この肝気の調整に全身の気の滞りを取る接触鍼による施術が中心ですが、腹部打鍼術で直接この部分の邪(緊張)を取るようにすることもあります。
肝の経絡は足元からですので、冷えないよう足元を温めることも大事です。