月別アーカイブ: 2020年9月

顔面に対する鍼灸治療

現在、鍼灸を受療する方の半数以上が「美容目的」だというデータがあります。
これはTVや雑誌などマスコミの影響が大なんだろうと思いますが、今まで美容と鍼灸がここまで注目されたことはなかったです。

私は鍼灸治療で健やかに美しくなれる健美が手に入ると考えています。
経絡治療をしていると、肌の状態が良くなってゆきます。これについては、敏感な方だと治療を始めてから割と早い段階で気づかれることが多いです。

東洋医学的な解釈では、皮膚表面に巡っている衛気が全身を滑らかに流れるようになった結果です。
西洋医学的な解釈をすれば、自律神経が整えられて皮膚でも血流が改善されているということになります。

そして最近の研究成果において、顔に対する鍼施術で注目すべき事が分かってきました。

顔面の抗重力筋・・といってもすぐにわからないかもしれませんね。口角を上げて笑顔を作る筋肉群です。口の周りの筋肉、そして目の周りの筋肉群に対する鍼刺激によってセロトニンの分泌が多くなり、また脳の血流が増加することが分かってきました。

セロトニンはストレスに対して効果がある脳内物質です。精神の安定や安心感や平常心、頭の回転を良くして直観力を上げるなど、脳の活動を活発にしてくれます。

これが顔面に対する鍼灸治療によりセロトニンが分泌され脳内の血流が改善されて、健美とともにメンタル面でも大きな効果が期待できるエビデンスとなっています。
当院では、特にメンタル面で必要のある方には積極的にお顔の施術をしています。 続きをみる>

東洋医学とアロマの効用

以前からアロマには興味があり、鍼灸治療にアロマセラピーの要素も付加すると面白いのではと、勉強しているところです。
「スピリットとアロマテラピー」という本を読んでいますが、とてもおもしろいです。

スピリットとアロマテラピー 東洋医学の視点から、感情と精神のバランスをとり戻す
(ガブリエル・モージェイ:著 前田 久仁子:訳)

初心者から実践家まで長年愛読されているロングセラーの書籍です。
日常の心の緊張・焦燥感・沈んだ気分の解消法など、わかりやすくメンタル面でのアロマが語られていて、しかも陰陽説、五行説など東洋医学の観点でもアロマオイルを解説しています。

自律神経のみだれやメンタルの諸症状は様々ですが、東洋医学的な見方をすると、その本質には気がスムーズに身体を巡っていないことにその原因があると考えます。
これを中医学の専門用語では「気滞」と呼んでいます。

臓腑経絡では、気の滑らかな運行をコントロールしているのは肝臓に相当します。
これを「肝の疏泄(そせつ)機能」と言いますが、鍼灸治療でもこの肝気を調節して全身の気の流れを滑らかにすることで、メンタル面の症状も比較的早く軽減することができます。

当院で行っているメンタル治療は、この肝気の調整に全身の気の滞りを取る接触鍼による施術が中心です。

アロマの話に戻りますが、この肝に働きかけて気の流れを滑らかにしてくれる精油があります。
代表選手がラベンダーですが、これに加えて柑橘系のオイル、例えばオレンジスイート・ベルガモット・グレープフルーツなども気滞を取ってくれる香りです。

私のオススメは、【ラベンダーと柑橘系のオイルのブレンド】です。
柑橘系のオイルには、胃腸の働きを助け、おなかの張りや便秘そしてむくみにも良いそうです。

鍼灸治療とともにアロマを使用することもできますし、自宅でのセルフケアにもピッタリだと思います。東洋医学的な視点が入ると、アロマも応用範囲が広がりますし、興味深いです。 続きをみる>

昨今の子どもたちの不調

今日から9月ですね。例年であれば夏休みも終わり新学期…という頃ですが、それもイレギュラーな現在、新型コロナウイルスの流行をきっかけに、子どもの体調不良が増えていると云われております。

当院でも、緊急事態宣言頃から、小中学生の患者さんが増えました。
症状をみていると、コロナのストレスばかりではありませんが、小学校1年生~中学2年生まで6名が通ってきています。今年の特徴です。

長い臨時休校や外出の自粛で、友達に会ったり遊んだりできず家に居るしかなく、子どもはたくさんストレスを溜めました。運動不足もそうですし、たくさんの宿題や慣れないオンライン授業なども、やはりストレスになります。

親自身が自由に動けず普段と異なる対応を迫られ、ストレスをためているのですから、当然ながらそれは子どもにも影響します。

学校が始まって解消される部分が大きいかと思う一方、そのストレスを学校で発散する子どもも出てきます。暴力的になったり、いじめや不登校増などは、集団のなかでストレスが高まったところで多く発生します。

先生たちも親も学習の遅れを気にし、当の本人にも焦りや不安となって現れるいまの時期、特に子どもの気持ちの負担について、気を配る必要があります。

部活動をしていた生徒など、運動不足の状態から学校再開で急に激しい運動をした子どもがケガをするケースもあります。健康診断で「疲れやすい」といった体の不調に加え、体が硬くなったり筋力が低下したりしている生徒が明らかに増えていた、という報告もあるようです。

災害発生後に、不安障害やうつ病、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の兆候が多く現れるように、子どもたちに残る「長期的な影響」の深刻度は高いものです。心のケアはもちろん、睡眠障害などは早目に改善し、感染防止の面でも免疫力が向上した身体づくりを支えていきたいものですね。 続きをみる>