長年にわたる自律神経失調症


70代 女性




もともと若い頃から不定愁訴に悩まされてきた体質で、更年期以降にさらに症状が
強くなったとのこと。

当院に来院されるまで、他の鍼灸院で治療を10年以上続けておられましたが、通っ
ておられた鍼灸院が閉院したため知人の紹介で来院されました。




主な訴えは、全身のだるさ、特に足全体がとても重く感じられ歩行にも支障を来す
ようになり疲労感が強い。

他にも頚肩のこりが強く、頭痛・耳鳴り・めまいを伴い、左右の肩関節にも痛みがあ
り、腕は挙上が困難な状態で、食欲不振や不眠など多くの不定愁訴に悩まされておら
れました。
体調は天気や季節に影響され、雨の降る前など諸症状は悪化します。




この方の場合、特徴的なことは身体のこりの状態がひどく、全身ががちがちに堅く
凝り固まった状態でした。

交感神経の緊張状態が長期間続くと、身体は硬く緊張して簡単には緩まない状態にな
ってしまいます。



東洋医学では、このような状態を血(けつの変動・血のこりと呼んでいます。

筋肉は、肝臓が貯蔵している肝血(かんけつ)によって栄養され潤わされて、適度な
柔軟性としなやかさを維持していますが、肝血が不足することによって、全身の筋肉
は固くしこって自由に動かせられない状態になります。



治療は、経絡(けいらく)治療の全身調整によって肝臓の経絡を調整し肝血を増や
して筋肉を緩めるようにしました。

また足の付け根の部分・股関節周囲と頚部の筋肉のこりが強い部分に対して、直接鍼
を刺鍼して、ゆっくり筋を緩めてゆくようにしました。


経絡治療では、ほとんどが浅い刺鍼あるいは鍼先を皮膚に接触するのみの治療で対
応しますが、血のこりが強い場合には、直接鍼を刺入して治療します。



週2回のペースで治療を始めたところ、4ヶ月ほどで、身体のきついこりは少しず
つ緩み始め、足のだるさや頭痛や耳鳴り・肩の痛みなどの諸症状も軽くなってきまし
た。

週2回の治療を半年間続けて、当初の辛い症状はかなり改善されて元気に動けるよう
になったと喜んでいただけました。

現在は、治療頻度を週に1度にして健康管理の目的で治療継続中です。