慢性腰痛

経絡(けいらく)治療は、全身の身体を調整するための本治法(ほんじほう)と実際に
症状が現れている患部に対する標治法(ひょうじほう)と言う2つの治療で構成され
ています。

本治法は、心身の状態を東洋医学独自のの望聞問切と呼ばれる診察法を用いて、、
どの臓腑経絡に歪みが生じているかを判断し、手と足にある要穴と呼ばれる重要穴に
対して主に鍼を用いて治療を施します。

この本治法によって自律神経が整えられ自然治癒力・免疫力も向上して行きます。
これは対症療法で患部にのみ治療をする一般的な鍼灸治療と大きく違う点です。

●患者 70代女性

若い頃に発症したギックリ腰がきっかけとなって30年以上腰痛に悩まされておら
れました。
来院時は数日前からギックリ腰様の痛みが発症して、左足にしびれも感じるとのこと
。寝返りなど日常生活にも支障がある状態です。

治療は、先ず急性の強い痛みを和らげる目的で、本治法と標治法を適宜施し、3回
ほどの治療で8割ほどの痛みを緩解することができました。
以後は、急性の痛みの再発予防と慢性腰痛の改善を目標に週に1度のペースで治療を
継続しました。

本治法では、腰に関わる腎と肝の経絡の気を整えることを中心に治療し、腰の部分
は、左右の筋肉の緊張の差が大きく出ているので、これを左右整える目的で股関節と
骨盤周囲に適宜治療をしました。
3ヶ月以上腰痛が続くものを慢性腰痛と呼びますが、本症例のように30年以上も腰
の痛みに悩まされている方も多くいらっしゃると思います。

現在、治療開始から1年半になりますが、経過は良好で、長年苦しめられてきた慢
性的な腰痛はあまり気にしなくなる補と改善しています。
立ったままの姿勢で靴下の脱ぎ着ができるようになったりなど、今までできなかった
動作がいろいろとできるようになって、大変喜ばれています。
そして腰痛の改善とともに足の冷えが軽くなり、全体的に体調が良くなって元気にな
られました。
精神的にも気力が出て積極的になり、今はハイキングや野球観戦に出かけるなど充実
した生活を楽しんでおられます。

また左の首、甲状腺の付近に小さな腫瘤があり、耳鼻科において経過観察中でした
が、治療継続している間に、この腫瘤が消失して無くなりとても喜ばれました。

このように経絡治療では、本治法によって生命力を根本的に強化できるので、訴えの
あった腰の痛み以外にも多くの面で健康体になって行くことができるのです。