身体を構成する「気・血・水」

ここのところ、鍼灸の基礎的な話をしておりますが、前回「六邪(ろくじゃ)」の話が出たので、それに付随する【漢方医学】を取り上げてみたいと思います。

美容業界やサプリメントなどで謳われることもあり、今では「気・血・水」という言葉は聞いたことがある、という方も少なくないかと思います。漢方医学理論において考え方の基本となる「気・血・水」は、古代中国医学の基礎の上に日本で発展させた医学理論です。

「気・血・水」は、身体を構成する要素です。人体の陰陽は常に変化していて、その「気・血・水」の陰陽バランスが崩れると病気になるとされています。

「気」とは、人が生きていくために必要なエネルギーのことです。私たちは、呼吸や食物の摂取によって、体内にエネルギー=気を取り入れて、全身を満たしています。

「血」とは、その「気」のエネルギーが実体化したもの(現代医学での血液)で、全身に栄養を運ぶ役割を果たします。

「水」とは、身体を潤す「血」以外の液体です。古代中国医学では、「津液(しんえき)」と呼ばれるものにあたり、現代医学での体液に該当します。余分な「水」は汗・尿・涙などで体外に出されます。

漢方医学では、この「気・血・水」のいずれかが不足、もしくは停滞すると、病気が現れるとされています。「気」「血」が全身を絶え間なく張り巡らされ、「水」が全身にバランスよく満たされている。この状態が健康であり、理想といえます。

陰陽バランスが崩れたときに、人が本来備えている自然治癒力を引き出し、正常な状態に戻すことを治療目的とします。そのために用いられるのが鍼灸や漢方薬です。