東洋はり医学会 なみはや支部 7月例会報告



7月31日は東洋はり医学会なみはや支部の例会でした。
学生さんの聴講もあって、賑やかな勉強会となりました。

■午前

●臨床雑話

1 脈状観察の重要性について 坂本

経絡(けいらく)治療では脈状の変化を観察することで、身体の状態や治療の適否
など様々な情報を得ながら治療を進めてゆきます。
患者さんが気がつく前に病状が好転していることを脈状から判断していることも多々
あります。
脈状観察こそが経絡治療の羅針盤とも言えます。

2 書籍紹介 決定版 「軽症うつ」を治す 著者: 森下 克也 奥田

著者は心療内科の医師ですが、鬱は人体のエネルギーの滞りであるとしています。
これは東洋医学・鍼灸医学と通じる所が大いにあって興味深いです。
軽傷の間に、生活習慣の改善や食生活などを見直すことでセルフケアーが可能として
、具体的な方法も紹介しています。
鍼灸師としても是非読んでみる価値が大いにある一冊です。

3 最近の臨床から 奥田

急性パニック障害と不安神経症のお2人の症例から証(あかし)の重要性について
お話ししました。
証しはなかなか難しい概念ですが、最終的にどのツボを選択して、どのような鍼を施
術するかの意思決定に関わる問題です。
証を見直すことで、それまで一進一退だったものが、急に改善されることもあり、証
し決定は経絡治療の要です。

●基礎講義 「わかりやすい経絡治療」 第19章 相剋(そうこく)調整 奥田

相剋調整は、東洋はり医学会の経絡治療の一大特徴です。この部分をマスターでき
れば治療は可能となります。
テキストの「わかりやすい経絡治療」も相剋調整まで来ました。ほぼ山は越えたとい
う感じです。
●鍼灸院経営 経絡治療の営業について 奥田

学術団体で営業というのは少々奇異と思われるかもしれません・。
しかし鍼灸術を生業としている以上、経営や営業は欠かすことのできない重要事項で
す。
その立場から私が今取り組んでいること・考え方など皆で意見交換しながら話を進め
ました。

経絡治療の営業とは、経絡治療で救われる方と経絡治療の施術者をマッチングする
ことだと考えています。
鍼灸・とりわけ経絡治療は、まだまだ多くの方に貢献できると信じています。

■午後

1 国債指導者研修会報告 酒見

指導者研修会は、隔年に実施される東洋はり医学会の重要行事です。
支部長である酒見さんに参加していただき、今回その報告をしていただきました。
多くの点でインスパイヤーされたようで、今後支部での指導に活かされてくると思い
ます。

2 補瀉チェックポイント 酒見

今回で補法の部分はすべて終了しました。
補法の鍼施術は、時間にしてわずか数十秒で完了します。
その短い時間の中で術者が行うこと注意すべき事がたくさんあり、補瀉チェックポイ
ントはそれらを一つ一つ文字にしたテキストです。
いったん文字にして意識下したことを、実際の施術時には、無意識で行えるよう潜在
意識にまで浸透させる必要があります。
それをなし得るのは練習の積み重ねの他ありません。

3 実技修練 坂本・奥田

・台座灸による脈状観察
・ナソ・ムノ治療
・小里方式

台座灸を使っての修練方法は、前回の特別講習会の時、鹿住先生に指導していただ
いた方法です。
経絡治療の術者として良い脈の状態とはどのようなことなのかを知ることはきわめて
大事です。
この方法は、そのための簡便で確実な方法だと思います。
今後も引き続き研鑽して行きたいと考えています。

次回の支部会は9月11日(日)」です。
8月は夏休みなので、しばしの休養ができそうです。