月別アーカイブ: 2018年7月

夏期休診のお知らせ

7月ももう終わり。連日猛暑ですっかり気分は夏真っ盛りの8月の気分ですが、お盆休みはこれからですね。

当院では、8月13(月)、14(火)、15(水)
夏期休診とさせていただきます。

16(木)より開院いたします。よろしくお願いいたします。 続きをみる>

夏の「汗」にみる体調のバロメーター(後編)

前回:夏の「汗」にみる体調のバロメーター(前編)に引き続き、「汗」と体調について書いてみますね。

汗がたくさん出ると、恥ずかしいという以外に、もうひとつ気になることがあります。

それは、汗による「臭い」です。
汗の原料は血液です。汗腺は血液の血球を除いた血しょうをくみ取って汗として排出します。
汗から塩分やミネラルなど体に必要な成分が排出されすぎないよう、汗腺は、汗が臭くなる成分を体で再利用されるようにするか、尿で外に出すように処理しています。
それが、急に汗腺の仕事量が増えると手が回らず、汗が臭くなる成分が汗と一緒に出てしまうのです。

汗腺の濾過(ろか)機能がしっかり働いていれば、残りはほぼ水分で、サラサラとした「良い汗」が出ます。汗は時間がたつと、皮膚の雑菌などによってニオイが発生しますが、かきたての「良い汗」は無臭です。

「良い汗」「悪い汗」については、健康番組などでも取り上げられておりますので、特徴をまとめてみましょう。

「良い汗」
・小粒でサラサラ
・限りなく水に近く、汗をかいてもスッキリ爽快
・皮膚の表面から蒸発しやすく、効率的に体温調節できる

「悪い汗」
・大粒でベタベタ
・汗腺の機能がうまく働いていない、血しょうの成分が残ったままの濃い状態
・水分が蒸発しにくく、体温も下げにくいことから、熱中症の原因にもなる
・大量に発汗するとぐったり疲れる
・含まれる成分に雑菌などが繁殖しやすくなることから、かいた直後からニオイが発生する

1日1回体を動かして、汗をきちんと出す事が重要です。
加えて、年齢によるものや食べ物、血行不良、睡眠不足からくる自律神経の乱れなどが原因になることもあります。

また、「悪い汗」は、おなかにも悪い影響を及ぼします。
「悪い汗」で体温を一定に保つには、大量に汗をかかなければなりません。そのため、体内の水分量が必要以上に失われてしまい、脱水症状をおこしやすくなります。結果、腸内の水分が少なくなり、お通じが滞ってしまう可能性があるのです。

さらに、お通じが滞り、腸内環境が乱れると、ニオイの元となる物質が腸の中にたまりがちになります。それらが腸から身体へと再吸収され、血液中をめぐり、汗とともに排出されることで、汗のニオイが強くなってしまうこともあるのだそう。

「悪い汗」をかいているときは、自律神経の中でも交感神経が優位になっています。すると、副交感神経への切り替えがうまくいかず、副交感神経が司っている腸のぜん動運動も滞ってしまうのです。エアコンのきいている部屋から炎天下に出た時や緊張している時などに、汗をかくとともにおなかの調子が悪くなるのは、そのためです。

東洋医学からみると、体から出る分泌液には、臓器不調のサインが隠れている場合があります。

「心」と「汗」は深い関係があります。
「心」が不調だと、ことあるごとに顔や体全体に「汗」をかきやすいとされています。
「汗」は、「心」の不調の他にも次のような体のサインを示すことがあります。

《起きている時に汗を大量にかく場合》
→「気(エネルギー)」の不足

《寝ている時に汗をかく場合》
→ 体の中の水分の不足

※通常の動きや運動によってかく汗は正常です。

外の寒暖の差に関係なくかいたり、昼間少し動いただけでだくだくと流れるようにかく汗は「自汗(じかん)」
寝ている間にかいて目が覚めると止まる汗は「盗汗(とうかん)」と言います。

頭部にだけかく汗は、熱が上にあがってしまっている時にかきます。

手足にかく汗は、体にとって必要な潤いが不足しているタイプに見られる汗です。夜に汗をかいたり、午後あたりから微熱が出ることもあります。

汗をかくことによる体感の気持ち悪さは、こまめに拭き取る、着替えるなどして調節し、夏はしっかり汗をかく!これが自然であり、大切なことなのです。

東洋医学では、次の季節の体調は、その前の季節をどう過ごすか、によると考えます。 続きをみる>

夏の「汗」にみる体調のバロメーター(前編)

猛暑猛暑と、本格的に厳しい暑さが続いておりますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
今年の異常な暑さには、十分な注意が必要ですね。テレビでは熱中症によるニュースを連日見かけます。


日本の夏は、高温多湿。蒸し暑いですね。
汗をかいてベトベトして、気持ち悪く感じることもあります。汗で服がびっしょりになるのを避けるのは、身だしなみのひとつかもしれませんが、夏は汗をかいて当たり前。
汗をかくのは「脳を熱から守る」ため、汗をかくことは大切なのです。
今回は、夏の「汗」について書いてみたいと思います。

汗の一番の役割は、蒸発する時の気化熱によって体温上昇を防いで、体温を一定に保つこと。
体温調節をするのは、体内の細胞や器官、特に、脳を熱から守るためです。脳は熱に弱いので、暑さを感じると体に汗をかかせて体温調節をして熱くなりすぎないように守ります。
人間は脳が発達したからこそ、他の動物よりも汗をかくための機能、汗腺も発達したのです。

汗腺は皮膚にあり、汗をつくる場所です。日本人の汗腺は約230万あると言われています。
しかし、全ての汗腺が毎日働いているのではありません。稼働している汗腺もあれば、お休みしている汗腺もあるのです。バリバリ働いて汗を出している能動汗腺の働きが適切ではないときに、汗が多く出てしまいます。


なぜ能動汗腺がうまく働かなくなってしまうのでしょうか?
いつも快適な温度で過ごしていると、汗腺は汗をかく仕事をしなくてもよくなります。やがて、体が「別に汗腺が頑張って仕事をしなくても体温調節ができる」と判断すると、働く汗腺の数が減っていきます。
そして、急に暑い外に出ても、汗腺はうまく対応できなくなるのです。

しかし、汗をかかないと体温が上がりすぎて危険なので、汗腺はとにかく汗を出そうとします。
適切な汗の量まで考えられませんので、大量の汗が出てしまうわけです。

これを解決するには、能動汗腺の機能を高め、数を増やすことが必要です。
つまり、汗をかく機会をつくることが必要なのです。
ちょっと長くなりそうなので、今回はこのぐらいで。続きは後編で書かせていただきます。 続きをみる>

東洋医学からみる「蚊に刺され」

三連休も明けてもう少ししたら、子どもさんお待ちかねの夏休みですね。
山・川・海・花火に旅行・・ 夏のレジャーも楽しみなこの時期、外出先で気になるのは紫外線もさながら、『蚊』にさされること。半袖やサンダルなど肌の露出が増えるこの時期、気になりますね。“ぶ~ん”と枕元でする蚊の音、刺された時の痒み、皮膚に残る刺された跡など、ささいな事ですが、ストレスになりがち。さらに感染症の媒体でもあるので厄介です。

蚊に刺されやすい人といえば、
・血液型(O型が一番刺されやすい)
・体温が高い
・飲酒状態の人
・体臭の強い人
・運動をしている人(汗をかいた状態)
・妊娠中の人
・色黒、または黒っぽい服を着ている人
これらが一般的によく言われる、蚊に刺されやすい人の特徴かと思います。

蚊は動くものに反応し、汗の臭い、汗に含まれるアセトン・乳酸、二酸化炭素、体温などに反応します。また、蚊の色覚は白と黒の2色で、濃い色を好むため黒っぽい服装や色の黒い人がターゲットになりやすいという理由からです。血液型については研究者によって諸説あるので、明確な根拠はないようですが・・

東洋医学からみる「蚊に刺され」やすい状態とは、何でしょう?
・蚊は、酸化して老廃物の多いドロドロ血液(瘀血:おけつ)を好む
・イライラした状態、熱がこもっている体質
・身体のバランスが崩れている人

蚊に刺されやすい人は、動物性たんぱく質や甘いものの食べ過ぎで、血が汚れており、解毒器官の肝臓と腸が疲れて弱っている状態です。(近頃ではマクロビオティックの方面でも取り上げられています。)

では、「血液が酸性状態になる」食べ物とは、一体どんなものなのでしょうか?
・白砂糖、砂糖の入ったジュース
・果物(特に熱帯産のもの)
・化学調味料、添加物を多く含む食品
・コーヒー
・動物性の食品(乳製品・練りもの含む)

普段、私たちの血液は弱アルカリ性です。代謝する過程で身体の中には“酸“が作られますが、肺から二酸化炭素として、尿からそれぞれ排出されています。
さらに血液の中和作用により血液中のpHは比較的一定に保たれるようになっています。
しかし、血液が酸性状態になりやすい食べ物の摂取量が多いと血液は酸性に傾き、体は陰性に偏っていきます。

昆虫は動物に比べて、酸化したものを好んで食する傾向があります。血液のミネラルが、動物は鉄(赤色)で、昆虫は銅(緑色)であることが関係するのかもしれません。
酸化された血液が肌の表面近くにあると、そこから蚊にとって美味い血液の匂いがして引き寄せられ、奥まった所や薄い衣服の上からでも刺してくるのです。
やたらと蚊に刺される人は、酸化されやすくなった血液が肌の表面近くで澱んでいる人だ、と言えます。また、人がイライラすると、その人の体の中で血液の流れの悪い場所の血液が、瞬時にドロドロに変化します。

「蚊に刺され」の症状は体のバロメータでもあります。
蚊が刺したところは、肝臓の急所だったり、汚れた血が溜まっているところだったりするので驚きです。もちろん肌が露出しているかどうかも影響があると思いますが、刺されてしまった場所は老廃物が特にたまっている場所だと考えられます。

蚊は、東洋医学的な診断(陰陽五行理論)で導き出されてくるツボのあたりを刺してきます。
※ヤブ蚊は別です。肌の露出しているところを無差別に刺してきます。
体のバランスが崩れると、体調に対応する「経絡」の関所であるツボを通る気の流れが悪くなります。気の流れが悪くなると、それに従って血液の流れも澱みます。川の流れと同じで、流れの澱んだ血液は腐敗の方向(酸化)に進みます。

虫刺されの痕が、経絡に沿って出ているというのは、時々観察されることです。
陰陽五行理論で経絡を考えると、体のどこの部分をよく蚊にかまれるかで、その人の体調をかなり正確に推測できます。血液が汚れているとき、実は、蚊はその老廃物の多い酸化した血液を吸い取ってくれているんですね。 続きをみる>

HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)特性

記録的大雨から一変、梅雨明けの夏らしい天気になりました。セミの声も聞こえ始めましたね。
今般の集中豪雨によって甚大が発生していること、被害を受けられました皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

どんよりとした天気が続いたり、痛ましいニュースが連日放送されたりすると、気分が沈みやすくなる方は少なくありません。感受性が強い人は特に落ち込みがちです。
今回は自律神経失調症とも関連のある、HSPについて書いてみたいと思います。

HSP(Highly sensitive person:ハイリー・センシティブ・パーソン)とは、「生まれつき繊細で感受性が強すぎる気質の人」のこと。

ハイリー・センシティブ・パーソン(英: Highly sensitive person, HSP)とは、生得的な特性として、高度な感覚処理感受性(あるいは、カール・ユングの造語で言えば生得的感受性)を持つ人のこと。共通して見られる特徴として、大きな音、眩しい光・蛍光灯、強い匂いのような刺激に対して敏感であることが挙げられる。HSPはしばしば、豊かで複雑な内的生活を送っているという自覚をもっている。物事に対して容易に驚き、短い時間にたくさんのことを成し遂げるよう要求されると混乱するという性質を持つ。

ハイリー・センシティブ・パーソン - Wikipediaより引用

HSPは、生まれながらにして持つ感受性で先天的にその人の中にあり、生まれた後に育っていく中で確立されていく後天的なものではない(環境要因で変わるものではない)特性です。

HSPの人の特徴として

・物音や光、食べ物の味やにおいや身につけるものの触感など、五感に関する感覚が敏感
・痛みに過敏
・人の顔色を気にしがち
・他人の感情や言葉、気などの影響を受けやすい、同調しやすい
・人ごみや大勢集まる飲み会などが苦手、一人の時間を大切にする
・日頃からささいなことに疲れやすい
・頼まれごとに対して断れずに自分のことを責めやすい

という事が挙げられます。診断チェックリストも各サイトであるようなので、気になる方は一度検索してみてください。【HSP診断テスト】

発達障害と誤認されがちですが、大きな違いは、発達障害は人の気持ちを読むのが苦手で、HSPはむしろ人の気持ちを読み取りすぎて疲れてしまう傾向にあります。

この人は神経質で面倒だなと感じたり、自分が周囲の人と比べて異常なほど繊細だと感じたりすることは意外と身近なもので、HSPは全人口の約20%、およそ5人に1人がHSPの特性を持っていると言われています。

HSPの特徴を知らないでそのまま放置しまうことによって、睡眠障害やパニック症状を起こしてしまうことも出てきます。さらには、精神的に悩んでしまい、自律神経が乱れてしまったり、うつ病などにもなってしまう可能性もあります。
気質を自覚してから、随分と楽になったという方もおり、多くの人がもっとこの気質を理解したら生きやすい社会になるのではと思います。

HSPの人は普通の人より繊細なのでストレスを受けやすく、疲れやすいという特徴を持っています。いつも周りに気を遣っているためヘトヘトになりやすく、楽しいことであってもグッタリと疲れてしまう傾向があります。
疲れやすいのは、普段から無意識に周りの刺激をアンテナのように拾い集めているため、人混みにいる時や、周りの人のネガティブな感情に巻き込まれている時にも大きく消耗してしまいます。

出来れば、周りのことを気にし過ぎないようにするのではなく、熱中できること、集中できることに打ち込むのがベストです。仮にそのようなことがすぐ見つからない場合は、意図的に選択肢を減らし、やることを絞るのがよいでしょう。

東洋医学では、このような感覚の過敏性を五臓の心の働きであると考えています。
心は肝の蔵とも深い関係に有り交感神経の過緊張にもつながってきます。経絡治療による調整によってリラックスモードに導くことで心身の苦痛を和らげることが可能だと考えています。 続きをみる>

夏至、一年の折り返し

夏至を迎えました。一年中で一番昼が長く、夜が短くなる時期ですね。
毎年のように猛暑猛暑といわれ、暑さは日に日に増していきますので、あまり実感はできませんが日照時間は少しずつ冬に向かって短くなっていきます。
そう思えば、この夏も乗り切れるような気がするような・・?(気のもちようではありますが、考え方としては)冬に近づくと思えば、暑さも和らいでくるように感じませんか。

夏至は陰陽が入れ替わる時期であり、これまで増え続けてきた陽気が徐々に衰え、陰気が増えてゆくターニングポイントです。
陽気が減り陰気が増える、とはいっても本格的な暑さはこれからなのですが、そんな状況でも季節は確実に秋に向かって進んでいるということです。
鍼灸治療においても、夏至を過ぎた頃から陽気をフォローアップする目的で温灸を用いる事が多くなってきます。そうすることで、秋に入った時期に起こる種々の体調不良に対処できるようになります。

7 月に入ると、一年の下半期、一年の折り返し地点を通過したという感じがします。
7/2は「一年の折り返しの日」だそうです。前半と後半の暦月の日数のバランスが異なるので、折り返しの日はちょうど7/1ではなくて、 7/2となります。

1年の半分が過ぎるこの時期、この半年のうちに知らず知らずのうちに人や生きものを傷つけたりしてたまった罪や穢れを祓い、残り半年の無病息災を祈願する神事、「夏越の祓(なごしのはらえ)」が行われます。
旧暦の6月末に行われる「夏越の祓」は、由来は神話の伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の禊祓(みそぎはらい)にまで遡るそうですが、新暦に移った現在でも、6月30日ごろ日本各地の神社で行なわれている伝統行事です。

六月の末日(晦日)は、十二月の大晦日と同じく「大祓(おおはらえ)」の日です。
大晦日の年越し行事のような派手さはありませんが、「夏越の祓」も心身を清めてお盆を迎える大切な節目の行事とされています。
この日は全国各地の神社で、厄落としの方法として「茅の輪くぐり」が行われます。
茅の輪とは、茅萱(ちがや)という草などの植物でつくった輪のことです。
神社の境内に作られた大きな茅の輪の中を「水無月の夏越の祓する人は、千歳(ちとせ)の命延(の)ぶというなり」と唱えながら8の字を書くように3度くぐり抜けます。茅の輪をくぐることで、病気や災いを免れることができるとされています。

夏越の祓には、「水無月」(みなづき)という和菓子を食べる風習があります。
水無月はひんやり冷たい白のういろう生地に小豆をのせ、三角形に包丁されたお菓子ですが、それぞれに意味がこめられています。水無月の上部にある小豆は邪気を払う意味があり、三角の形は暑気を払う氷を表しているといわれています。
水無月は、特に京都の方では6月の和菓子として当たり前のように定着しており、中でも夏越しの祓のころに食べると無病息災で過ごせるとされ、夏越しの祓の行事食として取り入られてきました。

古来からの季節の行事を上手に取り入れ、時季の風情を楽しむのも粋ですね。
今年の後半も元気に過ごせるように、まずはこの夏を乗り切る暑気払いをしてみてはいかがでしょうか。 続きをみる>