月別アーカイブ: 2018年3月

東洋はり医学会なみはや支部 3月支部会報告

3月25日(日)は、なみはや支部の例会でした。

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今回は学生の方の聴講もあり、20名近くの参加者で
いつもに増して活気のある楽しい研修となりました。

毎回恒例の3分間スピーチでは、興味深い話を聞きました。
眼球の運動と後頭頚部の筋群との相関関係です。(発表者:吉川さん)

たとえば首の後屈《うがいをする時の動作 、をイメージしてください》の際
まず首は動かさず、先に眼球だけを上に動かしてから首を後屈すると
可動域が広がり、首が動かしやすくなる、ということです。

実際にやってみて、その効果にビックリ!
眼球を動かす筋群と頭部を動かす筋群の関係を利用した方法ですが、これは
鍼灸治療においても活用しているノウハウです。
目尻にある「晴明穴(せいめいけつ)」に鍼を接触することで、首の後ろ側の筋肉の緊張を
緩めることができるのですが、今回の話でもあるように
現代医学的にも説明が可能な現象だと言えます。

私の担当している臨床雑話では、10年以上パニック障害で
様々な症状に悩まされている方の症例について紹介しました。

当院ではパニック障害で来院される方も多くおられますが
経絡治療で効果が期待できる疾患の一つだと思っています。
今回紹介した症例も、治療開始から半年ほどで、かなり改善してきています。
経絡治療において、このような精神的な症状に対しては、足の「陽明胃経」に対する処置が
重要なポイントだと思われます。

精神症状と足の陽明胃経との関係は、東洋医学のバイブルである「黄帝内経」に書かれていることであり、
現代病とも言えるパニック障害の治療の鍵が、2000年以上前の書物の中で、既に説かれているのです。

次回支部会は、4月29日(日)です。
今後も支部会を通じて、より良い治療・より良い治療家のための
情報共有ができればと思います。 続きをみる>

花粉症の東洋医学的見解

春到来、マスクにメガネ姿の人も増えてきて
花粉症の症状が出始める時期ですね。

東洋医学・経絡治療では、どう花粉症を捕らえているのかを
今回は書いてみます。

花粉症はスギ花粉の飛散が第一の原因ですが
東洋医学では、それを受ける側の[身体の状態]を重視します。

春は、【肝臓の陽気】が盛んになる時期です。
【肝臓の陽気】は、【肝木の気】、とも呼ばれ
草木の根が生え育ち伸びていくように、【肝木の気】も身体を上に昇って行きます。

この昇っていく陽気に伴い、【水邪】が、顔面を巡っている経絡である【陽明胃経】に沿って
目や鼻に停滞するのが、主な発症メカニズムと考えています。
この時、熱である陽気も目や鼻の所で停滞するので、赤く腫れたり、痒みが出たりします。

ですから、花粉症の症状を和らげたり出なくするためには
【肝木の気】が上がりすぎないように治療し、養生します。

自分で予防できることとしては、春になって暖かくなっても
1.  下半身、特に足首から下は冷やさないようにすること
2.  水分の過剰摂取は控えるようにすること

が必要です。

もちろん、花粉症の症状を抑えるための基本は「花粉を近づけない」ことです。
衣・食・住で工夫をしながら、花粉シーズンを乗り切りましょう。 続きをみる>

東洋はり医学会なみはや支部 2月支部会報告

2月25日(日)は、なみはや支部の例会でした。

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午前の部、講義前の臨床雑話では、日頃の臨床において
支部員の参考になるような事柄を紹介させていただいています。
今回は2例、どちらも小学生の症例です。

1例目は、5歳の頃から続いている脱毛症の男児です。
主に腎を強化することで経絡治療をしてきました。
当初はなかなか効果がみられず、難治症と考えて試行錯誤を重ね
ほぼ一年を経過した時点から、徐々に改善の兆しが現われてきました。

今後も治療は継続していきますが、このような難治性の症状については
治療する方も、また治療を受ける側も根気強さが求められます。
あきらめること無く、経絡治療と自然治癒力を信じて
治療を続けることができて良かったと思っています。


2例目は、原因不明の胃腸障害が2年以上続いている女児です。
毎日夕方から吐き気が起こり、夜も眠れない状態が1年以上続いているとのこと。
吐き気止めの薬も頭痛などの副作用が強く、お手上げ状態でした。

そこで、吐き気止めの名穴である「裏内庭(うらないてい)」に
自宅でできるセルフケアとして施灸を指示したところ、その日から吐き気が止まり
夜も眠れるようになりました。

少しずつではありますが、食事の量も増えてきているようです。
「裏内庭」へのお灸だけでこれだけの効果が見られ
先人の知恵に感謝の気持ちを抱くばかりです。

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午後からの実技では、今年度の研究テーマである「治療家の身体作り」として
エクササイズを実施しました。
昨年1年間取り組んできた姿勢作りを復習しつつ、手指や手関節の柔軟性や
可動域を広げるための運動やストレッチも適宜加えました。

合気道やノグチ体操、キクチ体操、と興味の赴くままに、いろいろとやってきましたが
ここにきてそれらがひとつに統合されていくような感覚があって、今後の展開が楽しみです。

次回支部会は、3月25日(日)です。
今後も支部会を通じて、より良い治療・より良い治療家のための
情報共有ができればと思います。 続きをみる>