月別アーカイブ: 2015年9月

手の湿疹


◇50代 女性◇
手指の頑固な湿疹で20年以上悩まされておられました。

左右の指先から手首にかけての強い痒みを伴うもので、ひび割れて出血していて、水を使う家事はできない状態です。お産の後症状が出てきたそうで、皮膚科でアレルギー検査を受けられ投薬治療を続けておられましたが、一進一退でした。治療中、症状の増悪する要因として食生活が関わっていることがわかり、また天候の変化にも体調が影響されているようでした。

具体的には食べ過ぎたり甘いものを取り過ぎると指の状態は悪化し、雨の降る前などに身体が重くなったり頭痛を起こして体調不良を訴えておられました。天候の変化で体調が左右される方は多いですが、これは自律神経の不安定が原因です。

鍼灸治療では、肝臓と脾臓のバランスを整える治療を行い、また指先の爪の際にある井穴というツボに対して熱を漏らす目的で接触するだけの鍼をしました。このような治療を週に1度半年ほど継続したところ、体調の好転とともに指の状態は改善されて湿疹はほぼ消失しきれいな状態に戻り、とても喜んでいただきました。指先の井穴というツボは、体内の余計な熱や邪気を取り除く命穴ですが、自律神経の調整にも優れた効果を発揮するものと考えています。

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原因不明の筋痙攣

鍼灸治療を長年していると、時々西洋医学では原因がわからず改善が難しい症状でも
経絡治療で奏効する場合があります。
今回の症例は、全身の筋肉がぴくぴくと不随運動を起こすという男性です。

◇50歳代 左官業◇

今から10年近く前の症例ですが、印象深く記憶に残っています。
手や足、いろんな所の筋肉が常に軽いけいれんを起こしていて、お仕事や日常生活にも支障を生じて
おられました。触診してみるとまぶたの筋も細かく震えているような状態です。
まず考えられるのは脳に原因する中枢性の病だと思われましたが、脳神経外科などで詳しく検査しても
原因となるような事は見つからず、精神安定剤を処方されていました。

東洋医学では、筋の病は肝が深く関係しているとみます。
またお聞きすると筋のけいれんは、緊張すると強くなるということでしたので、精神的な緊張が交感神経の
高ぶりを起こし症状につながっていると診ました。
東洋医学の肝は交感神経との関わりが深いと考えています。

またお仕事でも筋肉に疲労を来している状態で、筋肉事態を緩める必要があると思いました。
治療は、肝を整える全身調整の鍼施術と、筋肉を緩める治療を行いました。
治療開始時にはなかなか症状の好転がみられませんでしたが、3ヶ月ほど経過してから徐々に症状が
軽くなってゆき、2年ほど週に1度の治療を継続して、当初の症状は消失しました。
西洋医学でも、最近になって筋肉は第2の肝臓であるとして、筋肉と肝臓との関係に
注目するようになってきました。2500年以上前に書かれた東洋医学の古典に、
既に「肝は筋を司る」と明記されていることに、驚かされる方も多いのではないでしょうか?

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なみはや支部 9月例会

昨日は東洋はり医学会なみはや支部の例会でした。

支部活動について積極的に取り組んでくれる仲間のおかげでまた新たな段階に入った

なぁという印象を受けました。

これからの支部活動は全員参加で動いてくれるものと確信できました。



1 基礎講義: 取穴の補瀉 奥田

2 経絡治療とは 酒見

3 経絡治療の沿革 林

4 経絡大学技術講座 参加報告 中原・西村・酒見

5 実技修練 坂本



経絡大学は、2年に1度東京で行われる2泊三日の集注講座です。

今回は3名が初参加で、それぞれに大いに刺激を受け学んでこられました。

どのように成果が出てくるか今後が楽しみです。











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妊娠中に発症した顔面神経麻痺

◇女性27歳◇



第一子出産直前に左耳から顔にかけての部分に帯状疱疹を発症し、その後顔面に麻痺が残ってしまった。来院時は発症から半年以上経過しており顔面神経麻痺でも難治性とされているハント症候群でした。経絡治療による全身調整に顔面部を流れる手足の経絡の気血の流れを良くする目的で施術し麻痺している部分には接触するだけの軽微な鍼施術を行い、合わせて顔面筋の簡単な運動を指導させていただきました。



週に1度の感覚で一年間治療を続けた所運動麻痺は少し残っているものの、外見上はほとんどわからない程度に回復しました。当初あった耳の周りと頬の鈍痛も消えて、水を口に含んでも漏れなくなりました。



顔面神経麻痺は鍼灸が奏効する症状の一つですが、できるだけ発症からすぐの治療開始が望まれます。
今回の場合、半年以上経過してからの施術でしたが、経絡治療と積極的で熱心なリハビリ運動のおかげで良い結果につながったと思います。




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