月別アーカイブ: 2009年7月

精神活動と気のバランス


東洋医学では、精神活動も陰陽五行理論に基づいた気の働きとしてとらえています。

五臓経絡の気は、五行バランスの調和の中で、絶え間なく私たちの身体を流れて働い

ています。

このバランスの崩れは、そのまま精神活動を乱す原因となっています。

逆に、経絡の気を整えて、調和の状態にすれば、精神活動は正常に働くようになるの

です。



・肝の経絡(木)



実(気の過剰) 怒りっぽい・イライラ、過度の緊張

虚(気の不足) 気分の落ち込み、取り越し苦労



・心の経絡(火)



実(過剰) ハイテンション、喜び過ぎ、何でもないことにも笑いが出る

虚(不足) 無感動、、何事に対しても心が動かず嬉しくない



・脾の経絡(土)



実(過剰) 思考が散漫でまとまらない、集中力が無い

虚(不足) 思いが起こらない、無気力



肺の経絡(金)



実(過剰) 強い悲しみ、憂い、何でもないのに泣けて涙が止まらない

虚(不足) じっと動かず、悲嘆に暮れる



・腎の経絡(水)



実(過剰) 恐怖感が強く、じっとしていることができずに逃げ出す

虚(不足) 小さな物音やわずかな光にも驚き恐れる、足腰から力が抜ける





人間の心・精神を、これら5つのカテゴリーでとらえていますが、複雑多様なものを

単純な要素に集約して行くのが、東洋医学の大きな特徴であり、優れた点です。















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国際交流会


3日間の研修会を終え、昨晩帰ってきました。

今年は、最終日が創立50年の記念大会だったので、研修は3日分を2日圧縮しての

ハードスケジュールでした。

朝の9時から夜9時までぎっしりメニューでした。

いろいろと学ぶ所が多かったし、またモチベーションが高まったように感じてます。

国際交流会では、私の参加していた班には、ポルトガルから来られた女性会員が加わ

って、実技研修をしました。

何とも落ち着いてエレガントにはりをされるので感心しました。

今回も欧米から多数の支部員が参加して、インターナショナルな雰囲気の3日間であ

りました。

日本で生まれた東洋はりの鍼灸術が、着実に欧米にも根を下ろしているんですね。

残念だったのは、せっかく勉強している英会話が、ほとんど役に立たなかったことで

す。

まだまだ日常会話止まりですから、無理もないかなと自分で慰めてます。









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伝統の力


明後日日曜から28日火曜日まで、経絡大と創立50周年記念大会に参加します。

会場は品川のホテルパシフィックで、参加は海外支部院も含め480名だそうです。

経絡大と言うのは、一年おきに行われる会としては最大の技術研修会です。

最終日は、記念式典で、今年で会創立半世紀となりました。

昭和34年に発起人5名で結成されました。

私がまだ2歳の頃ですね。継続は力と言われますが、50年はすごいと思います。

前回の40周年には参加させていただきましたが、会の歴史の5分の1ですからね。

諸先輩の先生方には感謝です。

メインテーマは「伝統を生かした技術革新」です。

鍼灸と聞けば、何か古くさい印象を持たれることもあります。

しかし、この50年の間でも、経絡治療の技術はずいぶん変化してきています。

それは、時代とともに、人の身体も精神も変わってきていますし、病の在り方も変化

しています。

伝統のコアの部分は失わずぶれることなく、尚かつ技術は時代にマッチして常に変化

し続けているのですね。

これが東洋はり医学会が半世紀も続いてきた、伝統の力だと思います。











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ロゴマーク その後


東洋はり医学会にはメーリングリストがあります。

そこでロゴマークについてたずねてみました。



デザインは、ひらがなの”と”と人の姿だそうです。

おおよそ予想通りでした。

会名が英文で入っていますが、海外の支部員も多いので国際的なムードも反映しての

ことでしょう。

会員に公募したんですが、結局プロの方にお願いしたとのことです。





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利休にたずねよ


〈利休にたずねよ〉 〈山本兼一〉 著



久々に歴史小説の新作を読みました。



著者の山本兼一さんがラジオにゲストで出ておられたのを聴いてから

興味がわいて、読んでみようと思っていました。

ストーリーや人物描写も良かったですが、私にとって茶道は全く未知の世界だったの

で、それを垣間見ることができて良かったです。

茶道の持っている美的感覚は、やはり日本オリジナルなんでしょうね。







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冷暖自知


前回の二つの思考法について、最近気づいたことがあります。

分析的思考とは、理性で判断する思考法です。

善悪とか、左右とか、上下とか、結痂として判断をするあらゆる考え方です。

これに対して、流動的思考とは、できるだけこの判断をしない考え方だと思います。

できるだけ理性を使わずに考えない状態です。

無我の境地とか、直感的とか…言葉にするなら、そういうことになります。

今から20年近く前になりますが、鍼灸の研究会で「冷暖自知」と言うことを教わり

ました。

当時は、冷たいも暖かいも、触れば分かることだ…そんな風に単純に解釈しました。

しかし、これが実際、とても難しいことなんですね。

頭で分かっていても、なかなか腑に落ちてこない感じでした。

それが、最近になってようやく分かるようになってきました。

つまり、頭で考えないようにすることで、直感的な判断行動ができるんですね。

言葉にすると簡単ですが、頭で考えない状態と言うのを、自分の中につくることが大

事だとわかるようになりました。

放っておくと、ついついあれやこれやと頭だけで考えてしまうのが常なんですね。

どうも私はそのような傾向が強いんだと分かりました。

思考を停止させるのには、それなりの努力と方法が必要です。



20年罹って、ようやく分かってきたとは、我ながら歩みが遅いことかと思いますが

、これはこれで自分自身のささやかな進歩だと喜んでます。











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なぜ脈診流はり治療で免疫力が強くなるの?


経絡治療は免疫力を強化できます。

治療を続けて行くと、風邪の予防にもなると書きましたが、これは免疫力が向上して

いることを、わかりやすい形で教えてくれています。

では、どうして脈診流鍼灸術で免疫力が強くなるのでしょうか?

最近の免疫学から、少し解説します。

私たちの身体には自律神経と呼ばれる調整システムが働いています。

これは交感神経と副交感神経のバランスで成り立っています。

精神的、肉体的なストレス、冷えや薬物などの影響によって、このバランスが崩れて

、多くの場合、交感神経の過緊張状態に陥ります。

この自律神経のアンバランス状態が、そのまま白血球に影響して、リンパ球と顆粒球

のバランスを崩してしまい、結痂として免疫力を低下させてしまうのです。



ストレス → 自律神経 → 白血球 → 免疫力低下 → 発病

病の多くは、このストレスから始まる悪循環によって発症していると言えます。

現在増え続けている癌疾患、成人病、アレルギー疾患、鬱病なども例外ではありませ

ん。



脈診流鍼灸術は、この悪循環の自律神経の部分に働きかけます。

経絡調整によって、私たちは身体の脈を良い状態に変化させることができます。

脈の良い状態と言うのは、少しイメージしにくい事かもしれませんね。

一例を挙げれば、交感神経の過緊張では、私たちの脈は、普通よりも速く打っていた

り、血管の状態も堅く緊張してどことなくスムーズに流れていない感じになっていま

す。

これが補瀉の鍼によって改善されて、ゆったりとしなやかでスムーズに流れている状

態になります。

手首の所の脈によって、私たちはこの変化を確認できますが、手首の所の脈が変化す

ると言うことは、全身の至る所の毛細血管までも良い状態になったことを意味します



この脈の状態こそが、自律神経のバランスがとれている状態です。

自律神経のバランスが改善してゆけば、白血球のバランスも是正され、免疫力が強化

されることになります。



古来からの伝統的な鍼灸術が、最新の免疫学の立場からも、その真価が認められるよ

うになってきました。

まさしく温故知新ですね。











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ゆっくり集中して生きる。


本の紹介です。



〈あくせくするな、ゆっくり生きよう!〉

〈リチャード・カールソン〉 著

〈大沢章子〉 訳



これまでに何度も読み返している本の一冊です。

ストレスに悩む人、あせりを感じている人、どんな人にもお勧めしたい一冊です。



今に目を向けて、ゆっくり集中して生きることを教えてくれます。

全ての否定的な感情は、自分自身の考え方が生み出しているものであり、自分の思考

を観察することで、おだやかで充実した生き方ができます。

思考には、分析的思考と流動的思考の二つがあって、流動的思考によって、私たちの

悩みやストレスが無くなると説いています。

禅的な世界とも通じる所が多く、とても教えられることが多いです。





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東洋はりのロゴマーク


このたび東洋はり医学会の創立50年を記念して、会のロゴマークができました。

早速当院のHPにも乗せさせていただきましたが、いかがでしょうか?

このロゴですが、会の中で公募して決められたそうです。

健康な人のイメージでしょうか?

来週、東京へ行った時に、、その辺りのいきさつを訊いてこようと思ってます。





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肩こりと経絡治療


肩こりの症状で来院される方も多いです。

また他の症状で来られた人にも、多かれ少なかれ肩こりの症状を併せ持っておられる

場合がほとんどです。



一言で肩のこりと言っても、頚が中心でこる場合、肩の上の部分、背中 肩胛骨の周

りが辛い、肩から腕にかけてこるなど千差万別です。

肩こりとともに頭痛や目の疲れ、食欲不振や吐き気、のぼせ、めまいなどの症状が合

わさっている場合も多くみられます。

また手で触れてみると、頚や肩が堅くぱんぱんに張っていることもあれば、触ってみ

ても、さほど張ってはいないのに、自覚症状はとても強い、反対に触ると肩こりが強

い状態であるにもかかわらずご自分では感じておられないなどいろいろなケースがあ

ります。



経絡治療の見方では、肩こりは単に肩や首だけのトラブルではなく、身体全体の経絡

の気血のアンバランスによって起こっているととらえています。

全身の経絡のアンバランスが、肩こりの症状として表れているのです。

また逆に、肩こりの症状を長い間放置しておくことによって、全身の気血のバランス

が崩れて、他の症状、疾病の原因となることもあります。

肩こりは、病の火種です。

未病を治す東洋医学では、この肩こりを古来から重視してきました。

経絡治療では、この根本原因である経絡の気血のアンバランスを整えることによって

肩こりを起こす身体の仕組みから治療してゆきます。



一回一回の治療では、マッサージや指圧、電気鍼のような施術を受けた時の爽快感は

少ないかもしれません。

しかし経絡治療を続けて受けていると、肩こりは軽くなり、肩がこらないこりにくい

身体になります。









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